年末の大一番「第69回有馬記念」が12月22日に行われる。今年の主役は秋古馬三冠に挑むドウデュース。ただ、GⅠ馬が計10頭集結しての争いだけに馬券的には難解だ。週刊アサヒ芸能連載でもおなじみの水戸正晴氏、競馬芸人のキャプテン渡辺氏、バチコン姉さんこと女優の田中道子氏が激走穴馬について語り合った。
渡辺 今年の注目は何と言ってもドウデュース。天皇賞・秋、ジャパンCを制して、04年のゼンノロブロイ以来になる秋の古馬三冠がかかっていますけど、断然の1番人気でしょうね。
田中 ですよねー。でも秋にGⅠを3回走るのは、相当なハンデというか、大変なんじゃないですか。イクイノックスも秋は2戦までで、近年で馬券になっているのは17年のキタサンブラック〈2 0 1 0〉ぐらい。
水戸 そう言われればそうなんだけど、まあ、1シーズンに3回までだよな。
渡辺 やっぱり天皇賞・秋がぶっつけだったというのがポイントなんですよ。ただ、ジャパンCもメイチの競馬だった。残り700メートルぐらいから動いてね。
水戸 確かにスローの瞬発力勝負で、タイム的には遅かったけど、スタミナを結構消耗する厳しいレースだったことは間違いない。今回は上がり目は期待しづらいし、他にも有力馬がたくさんいるから、若干、評価を下げようと思ってる。
田中 去年の座談会で水戸さんがドウデュースを本命視された時「中山のコースに向いている馬が来る」とおっしゃってたから、今回私、ちゃんと勉強してきたんですよ。
渡辺 おお、女優なのに!
田中 ハハハ、勤勉家な女優なんです(笑)。ただ、ドウデュースよりも小回りの中山が向いている馬が見つからなかったんですよね。狙うならお利口なイメージのあるアーバンシックぐらい。まだ正直、コーナリングには不安があると思っているんですけど、ドウデュースに勝てる馬となったら、この馬かなーと。
渡辺 僕もそう思います。本当はホウオウビスケッツに期待しようと思っていたんですけど、除外対象なのでアーバンシックが現時点での本命です。やっぱり、セントライト記念で勝った時はビックリしましたからね。春はしまい一手の不器用な競馬で東京向きだと思っていたら、あんなに器用に立ち回って圧勝。菊花賞もメチャクチャ強かったと思ってるんですよ。
水戸 確かにこの秋の充実ぶりは想像以上だよな。血統的にもディープインパクトの近親(三代母がウインドインハーヘア)で、サンデーサイレンスの3×4。秋2走の強い勝ち方を見るかぎり、重い印を回さざるをえないだろう。
田中 鞍上が近10年で〈2 3 2 3〉と、有馬記念でほとんど馬券になっているルメール騎手というのも心強いですよね。
渡辺 ただね、ジャパンCの時、チェルヴィニア(4着)を買ってたんですけど、パドックでね、肌ツヤがよくなかったんですよ、ルメール騎手の。
田中 馬じゃなくて(笑)。
渡辺 そうそう、なんか負けそうな顔してるなーって(笑)。だから当日のパドックでは、ルメール騎手に注目した方がいい!
田中 ハハハハ、もし肌ツヤがよければ?
渡辺 当然、勝ち負けでしょう(笑)。
水戸正晴:サンケイスポーツ記者。競馬記者歴は50年目。昨年末の「有馬記念座談会」では1、2着馬をズバリ的中させるなど、数々の超大穴馬券をヒットさせている。週刊アサヒ芸能「『絶対万券』論」を執筆中。
田中道子:女優。競馬歴は9年目。大穴党の豪快な馬券術で〝バチコン姉さん〟の異名を持つ。現在〝1番人気馬を本命にしたくない病〟と格闘中。4月22日、J3アスルクラロ沼津のFW川又堅碁選手と結婚。
キャプテン渡辺:ピン芸人。競馬歴は29年目。点数を絞った買い目が好評。テレビ東京「ウイニング競馬」に出演する他、ユーチューブ「くず競馬チャンネル」(毎週土曜)では、日曜の重賞予想を配信中。