年末恒例の漫才日本一決定戦「M-1グランプリ2024」決勝大会は、令和ロマンが大会初の2連覇達成という結果となったが、その背景をお笑い番組に携わるテレビ関係者が解説する。
「昨年と同様、抽選で令和ロマンが不利なトップバッターとなり『さすがに今年はダメだろう』と思いましたが、難なく2位抜け。同じく優勝候補に挙げられていたヤーレンズが思いのほか伸びず、一発の破壊力で今大会のダークホースとみられていたトム・ブラウンが予選ラウンドで敗退するという運も、令和ロマンに味方しましたね」
そんな大会で一躍、脚光を浴びたのが、ファイナルラウンドにトップ通過した バッテリィズだった。テレビ関係者が続ける。
「バッテリィズの『偉人の言葉』ネタは、とにかく無知なキャラのボケ(エース)と鋭いツッコミ(寺家)のかけ合いが見事にハマッていて、審査員も視聴者も度肝を抜かれた。今後のブレイクは間違いないでしょう」
誰よりも爪痕を残したバッテリィズだが、
「私も含めて、業界内では『令和ロマンよりバッテリィズに勝たせたかった』という声が多数出ています」(放送作家)
その理由とは何か。
「令和ロマンはテレビの仕事を意図的にセーブしているので、『M-1』で連覇したとしても、テレビ業界へのメリットは少ないんですよ。片やバッテリィズは2025年以降のバラエティー番組に出ずっぱりになるのは確実。バッテリィズに『新M-1王者』の肩書があれば、出演番組の視聴率はさらに期待できた、という考えですね」(前出・放送作家)
業界人の偽らざる本音であった。
(山倉卓)