2024年から2025年の年末年始は最大9連休となり、多くの人々が数年ぶりの大型連休を利用して海外旅行を計画。今年の人気旅行先ランキングは、ソウル(韓国)、台北(台湾)、ホノルル(ハワイ)、バンコク(タイ)、シンガポールがトップ5となっている。
円安の影響で海外旅行のハードルが高いと感じる人が多い中、かつて物価が安いとされたタイでも物価上昇は続いており、その影響は観光客の間でも明らかだ。ある日本人男性は、今年バンコクを訪れた際の体験を次のように語っている。
「以前は日本人はお金持ちとして優遇されましたが、現在では中国やインドからの旅行者が増え、夜遊びはしづらくなっています」
とりわけ歓楽街として知られるソイカウボーイやナナプラザでは、物価の上昇が顕著である。ひと昔前には日本人観光客で賑わっていたこれらのエリアでは、現在では女の子を連れ出す遊びにはひと晩で5000バーツ(約2万3000円)は必要になるという。男性が続ける。
「値上げしているのは、女の子へのチップというよりも、店に支払う『連れ出し料』です。基本的には1200バーツ(約5500円)なのですが、マナーの悪い外国人観光客の影響で、値上げする店が増えている。現在ではほとんどの店が2000~3000バーツ(約9100円~1万3000円)を要求してきますね」
もちろん時間帯や交渉次第では、費用を抑えることも可能だ。しかしタイ語を話せない旅行者にとって交渉のハードルは高く、結果的に言い値で支払ってしまうケースが多いのが現状だ。
「そのため、日本人はもう夜の街で大きい顔をすることができなくなっていますね。ローカルなカラオケや出会い系アプリなど、リーズナブルな方法もありますが、やはり言葉が通じないと難しいことが多いですよ」(前出・男性)
タイの夜遊び事情は、物価上昇や外国人観光客の増加にって急激に変化しており、以前とは異なる状況にある。こうした現状を理解した上での旅行計画が必要になるのだ。