落合博満、高木豊、里崎智也、上原浩治…今や多くのプロ野球OBがYouTubeチャンネルを開設している。現役時代の裏エピソードから、元プロならではの戦術、戦略論は、プロ野球ファンならどれも目からウロコの話ばかりだろう。
2025年2月現在、チャンネル登録者数トップ5は「上原浩治の雑談魂」(102万人)、「フルタの方程式」(89.6万人)、「Satozaki Channel」(83.4万人)、「Yu Darvishi(ダルビッシュ有)」(70.5万人)、「高木豊 Takagi Yutaka」(52.8人)で、どのチャンネルも名選手によるものだ。
もっとも、ファンによってそれぞれ好き嫌いはあるようで、各人に対する評価はハッキリ分かれている。例えば古田氏の場合は、技術論を語る回は好評なものの、監督目線で語る回は微妙。里崎氏のどんなことでもハッキリ言い切る姿勢は評価が高い反面、どこか圧迫感や押し付けがましさを感じる人もいる…という具合だ。
そんな中、まだ登録者数は少ないものの、人気急上昇のチャンネルがある。日本ハム、ヤクルトで活躍した今浪隆博氏の「今浪隆博のスポーツメンタルTV」だ。
YouTubeチャンネルを開設したのは2022年4月からで、現在の登録者数は11.4万人。3日から4に1本のペースで新しい動画を投稿しており、「もしこの世にストレートがなかったら?」「プロ野球選手にとって身長ってどのくらい重要なの?」「プロ野球選手ってアホなの?」といった、他のOBとはちょっと違った視線の内容が好評を博している。
フリーの女子アナやアイドルなどのアシスタントを置かず、過剰な演出をせずに淡々と語る姿には、その人柄の良さや意識の高さを感じるファンが多い。ミーハー向けではないが、野球通の評価は上々だ。
再生回数が命のYouTubeでは、元プロといえども話題作りは欠かせない。一方、多くのチャンネルを視聴してきたファンの見る目は年々、厳しくなっている。改めて評価の目が向けられている今浪氏だが、今後はさらにチャンネル登録者数を増やしていくのではないだろうか。
(ケン高田)