今年のプロ野球は「投高打低」「ボールが飛ばなくなった」と言われる。8月4日終了時点でのセ・リーグ野手の打率ランキングを見ると、トップに立ったのは丸佳浩(巨人)で2割9分7厘。ついに打率3割を上回る選手が消えてしまった。
広島などで活躍した野球解説者の高橋慶彦氏が8月4日、自身のYouTubeチャンネル〈よしひこチャンネル〉に掛布雅之氏を招き、「打てないバッターは考え方を変えろ」と私見を展開した。
高橋氏が引き合いに出したのは、通算2271安打で名球会入りし、引退後は巨人、阪神などでコーチを務めた山内一弘氏の教えだった。高橋氏は「バッティングがわかるようになった」として、次のように振り返った。
高橋「『いいか慶彦、4打席あるだろ。三振だとしてストライクが12球ある。12球のうち1球でいい』ってわけよ」
掛布「甘いところだろ。そしたら打率2割5分は残せるんだよ。フォアボールがあれば3割3分3厘なんだよ」
つまり、いかに失投を見逃さずに巧打するかが高打率のカギというわけだ。
セ・リーグで本塁打トップは村上宗隆(ヤクルト)の20本。17本で岡本和真(巨人)、タイラー・オースティンが続き、パ・リーグでも山川穂高(ソフトバンク)の19本と、例年に比べて見劣りする。
思い起こせば、2011年には「飛ばないボール」問題があった。しかしながら、西武の中村剛也はキャリアタイとなる48本で本塁打王に。
その中村に「今年は飛ばないボールなのか」と聞けば「そんなことないと思いますよ。そんなに飛ばないって感じはしないです」と答えたと、大久保博元氏が以前、自身のYouTubeチャンネルで明かしている。大久保氏いわく、
「ピッチャーがみな、いいんですよ。だからホームラン打てないんです。これは言えないです、現役の選手は」
野手陣が打って打って打ちまくる…そんな胸のすくような試合も見てみたいが…。
(所ひで/ユーチューブライター)