以前、インドの公益財団法人心霊・科学研究財団「SSRF」が、「幽霊というのは、強力な存在ではそれ以上で無制限の場合もあるが、通常、その寿命はおおよそ400年程度だ」との説を、地元紙「The Sunday Guardian」に発表したことがある。
日本で400年前というと、だいたい寛永年間の時代。江戸幕府の将軍は徳川家光だ。参勤交代が始まり、島原の乱が起こった頃だが、「SSRF」の説に倣えば、よほど強力な存在でなければ、我々が当時の幽霊を目にすることはできなくなってしまったことになる。
そして今、新たに「幽霊は100年しか存在できない」との自説を唱える人物が登場した。オカルト研究のオーソリティーとして知られる、ブライアン・スターリング・ヴェート氏だ。英紙「Daily Star」によれば近年、幽霊の寿命をめぐる論争は超常現象研究者の間で活発化しているとされる。同氏は超常現象救助チームを率い、世界中の名だたる有名幽霊スポットでの目撃情報を徹底調査。すると100年以上前から幽霊が存在するという場所での目撃談が、極端に減少していることがわかったというのだ。
記事によれば、ヴェート氏はこれまで収集した超常現象調査データをもとに、調査、分析を行った。熱力学の法則では、その場に存在するエネルギーは時間の経過とともに分散し劣化する。そしてこれは幽霊にも該当し、彼らもエネルギーを使い果たした後には消えてしまう、というのだ。
「つまり、幽霊にも我々人間と同様、寿命には限りがある、というのです。それを裏付けたのが今回の調査データだと、強調しています」(心霊現象研究家)
ただ、この解釈は幽霊が存在することが基本ベースにあればこそ。さらに一度は死んだ者が幽霊となって蘇るのであれば、寿命を全うした幽霊が再び蘇ることはないのか、さらにはその後、彼らはどんな道を辿ることになるのか。
日本においても首都圏では24時間営業のコンビニや深夜営業の飲食店が増え、幽霊も出没しづらくなっただろう。加えて「幽霊100年寿命説」が事実ならば、目撃談の減少もうなずけなくはない。そうなると、心霊スポットは今後、どうなっていくのか…。
(ジョン・ドゥ)