「おひとりさま」なる言葉が定着し、ひとりで焼肉屋や居酒屋に入ったり、ひとりの休日を楽しんだりといった「単独行動文化」を特別視することはもはやなくなった。
とはいえ「ひとりで行動するのが苦手」な向きはいるだろう。芸能界においては「めるる」こと生見愛瑠がそれにあたる。彼女が「プライベートでひとり行動ができない」という悩みを吐露したのは「あちこちオードリー」(2月5日、テレビ朝日系)でのことだ。
番組MCのオードリーとゲストのめるるは「スクール革命!」(日本テレビ系)で共演しており、互いによく知る仲。とはいえ若林は、
「演技できるのが謎でしょうがない」
と、めるるの女優としての活躍ぶりをイジるのだ。バラエティー班としては、数々のおバカ発言やポンコツぶりを見せてきた彼女が、演技をすること自体に驚くのだが、なおかつ、その演技力が凄いのだと…。若林は、
「もっと(演技ができることを)伝えた方がいいと思う」
そうアドバイスしたのだった。
で、「ひとり行動不能」についてである。買い物や映画、カフェにもひとりでは入れず、マネージャーに付き合ってもらうのだ。この収録の前に皮膚科に行った際も、マネージャー同伴だったのだと。
友達を増やしたいのだが、そのくせ「ガールズトークは苦手で(グループ行動は)ギリ3人まで」だったり、その理由が「人の話をあまり聞きたくない」などと自分勝手だったりする。
それで思い出したのが、NHK朝ドラ「おむすび」に絶賛主演中の橋本環奈だ。昨年、週刊誌にパワハラ報道が出たが、今年に入り、その第2弾が。それによると、マネージャーの証言として「業務時間外に、何度も使い走りをさせられた」というようなことも。
めるるのマネージャーもかなりの負担を強いられていると察するが、いまだ週刊誌に愚痴ることも、訴える気配も見られない。
それって結局、人徳の差ではないかと。「使えねぇ」が口グセで、先導して歩いていて、ちゃんとついてきているかどうか確認すると「何見てんだよ」と怒る橋本に対し、めるるは「お願い、お願い」とマネージャーに懇願しているのが目に浮かぶ。性格が良く、演技も上手なめるるが「おむすび」のヒロインだったら、視聴者にもっと愛されたのでは…。
(堀江南/テレビソムリエ)