競馬界において現在の種牡馬リーディング1位はキズナ、2位はロードカナロア、そしてこの2頭から大きく離れた3位がエピファネイアだ。今年も昨年のように、種牡馬リーディングはキズナとロードカナロアの争いになる公算大である。馬券を買う上でも、その産駒をマークしておくことが必要だ。
キズナ産駒は今週、32頭が出走予定である。その中から3頭をピックアップする。
日曜のきさらぎ賞(GⅢ、京都・芝1800メートル)には、サトノシャイニングが出走する。前走の東京スポーツ杯2歳S(GⅡ)は、クロワデュノールに0秒1差の2着だったが、落鉄しながら最後まで食い下がってみせた。能力は相当高い。
今回は初めての右回りがカギとなるが、調教の感じからは問題なさそうだ。1番人気は必至ながら、馬券はこの馬から入るべきだろう。
土曜のアルデバランS(4歳上オープン、京都・ダート1900メートル)に出走するジューンアヲニヨシ、モンブランミノルの2頭も有力だ。ジューンアヲニヨシは初のダート戦となった前走ベテルギウスSで2着となり、ダート適性の高さを十分に示した。勝ったのはプロキオンS(GⅢ)の勝ち馬サンデーファンデーだから、価値は高い。モンブランミノルはダートに限れば5戦4勝2着1回と、パーフェクト連対。現在3連勝中で、底を見せていないのが魅力だ。
ロードカナロア産駒は今週、30頭が出走予定。その中から、これも3頭をピックアップしたい。
日曜の東京新聞杯(GⅢ、東京・芝1600メートル)には、一昨年のエリザベス女王杯勝ち馬ブレイディヴェーグが出走する。前走のマイルCS(GⅠ)は1番人気に応えることができず4着となったが、馬場の悪い内目を通りながら、しっかりと脚を使っていた。東京は3戦3勝と負け知らず。絶好の舞台だ。春の目標はこの後のドバイ・ターフだが、勝って弾みをつけたいところである。
同日の令月S(4歳上オープン、京都・ダート1200メートル)に出走するロードアウォード、ロードフロンティアの2頭も楽しみだ。ロードアウォードは前走、久しぶりの1200メートルだったが、スピードのあるところを見せて3着。筋肉量が増加して、より短距離向きになった印象がある。ロードフロンティアは2勝クラス、3勝クラスを連勝して一気にオープン入りしたように、勢いが凄い。勝ち時計も優秀なので、オープンの壁はないだろう。
キズナとロードカナロア産駒から、何頭の勝ち馬が出るのか見ものだ。
(兜志郎/競馬ライター)