阪神ジュベナイルフィリーズを完勝したアルマヴェローチェが、チューリップ賞も、このフィリーズレビューもパス。最近は珍しくなくなったローテーションではあるが、本番の桜花賞で1番人気になりそうな馬がトライアルに出てこないと、軸を見つけるのに苦労させられる。
特に、このフィリーズレビューは、賞金上位で出走が確定している馬が9頭で、あとの9頭は1勝馬同士の抽選。週刊誌予想の場合は、出ていない馬に重い印を打って能書きを垂れている危険もあって、別の意味でも怖い。
それというのも、賞金上位馬に信頼できる力のある存在を見つけられないからだ。逃げて、追い込んでと、違う走りで2戦2勝の成績を挙げているルージュラナキラが最上位だが、血統的にも厩舎的にも上積みが薄い感じがするところに二の足を踏んでしまう。もちろん有力だが、本命は打ち切れない気持ちはわかってもらえると思う。
狙ってみたいのはスライビングロードだ。父は、2年目ですっかり人気をなくしたレイデオロ。それだけで人気は地味なはずだが、走りはなかなかいい。未勝利戦でムーア騎手にガシガシ押されていい切れ味を発揮し、直後のクイーンCは5着。詰めを欠いた内容とも言えるが、3戦目の重賞なら及第点だろう。福永祐一厩舎はランフォーヴァウとの2頭出しになるが、大駆けがあるなら人気薄のこちら。抽選に通ったら頭から買いたい。
コルドンブルーも抽選組だが、1400メートルにこだわって使われているのが好感できる。本番よりここが勝負という感じで、時計的にも足りることはわかっている。
ライラは、逃げてこその馬。他にも行きたい馬がいるだけに展開は楽ではないが、行く力ならこの馬が一番か。木幡巧騎乗で、マークが薄くなりそうなのもいい。
杉山晴(調教師)―西村淳(騎手)ラインがいかにも走りそうなトワイライトシティ。松山騎手が起用されるモズナナスターもおもしろそうだ。
弥生賞は、新馬勝ちの内容に横山典騎手がかなりの手応えを感じていそうなレディネスを狙う。不発なら、普通にミュージアムマイルがくるはず。