緒方孝市監督時代には「隙あらば野間」といわれるほど、積極起用されたのが、広島カープの野間峻祥だった。プロ10年目の昨シーズンは前年を上回る113試合に出場し、6年ぶりに規定打席に到達。打率2割7分1厘の成績で、チームトップの出塁率3割5分をマークした。
今季は末包昇大や田村俊介ら若手の台頭で、激しい外野のポジション争いが繰り広げられているが、ベテランの野間にはさらなる活躍が期待されている。ところがその野間がキャンプ終了後から「行方不明」になっているのだ。
春季キャンプメンバーの振り分けで2軍スタートとなり、調整を続けていたが、ここまで2カード連続で2軍のビジター遠征には帯同しておらず、オープン戦や練習試合にも出場していない。
同じく2軍スタートとなった田中広輔や會澤翼、松山竜平、上本崇司らベテラン勢は春季教育リーグの試合に出場しており、なんとも不思議なのである。ケガでもしたのか、何か深刻な状況に陥っているのか、全く情報がないのが不自然な気もするが…。
球界を揺るがしている違法オンラインカジノ問題では、福岡県警が3月5日にソフトバンクの関係者から任意で事情を聴いていることがわかった。よもや野間もカジノに関与していたため「自主謹慎」している、などということは…。
もっとも、毎年この時期の野間は体調不良に陥ることが多く、2016年と2018年、2023年には胃腸炎で秋季キャンプを離脱。昨年は同じ轍を踏まないために、自ら「生モノ禁止」を課している。
「行方不明」は、ファンの間では恒例行事のようになっており、楽観視する声が多いのは事実だが、時期が時期だけに、オンラインカジノ問題がチラついてしまうのだった。
(ケン高田)