ヤクルト・村上宗隆の日本での姿を見るのは、来季が最後となる。来シーズンは3年契約の最終年であり、オフにはポスティングによるメジャーリーグ移籍を、球団が認めているからだ。
12月2日に現状維持の推定年俸6億円で契約を更改した村上は、意気込んで言った。
「優勝をして、しっかり成績を残すことだけを考えている」
今シーズンの村上は本塁打と打点のタイトルを獲得するも、チームが低迷し、4番としての責務を果たしていない。もう一度、三冠王を獲得するような成績でヤクルトを優勝させ、その実績を引っ提げて、堂々とメジャー挑戦といきたいところだ。
ところで村上にとっては「師匠」と慕った青木宣親が今シーズン限りで引退したのは大きい。球団関係者も心配顔だ。
「村上がだらけていても、チームに叱り役が不在なのは困る。今やコーチはおろか、高津臣吾監督ですら遠慮するほどの主力選手になった。自ら律さないとズルズルいってしまって、そのまま渡米というのはあまりにダサすぎる」
自覚と責任の両方を背負い、優勝に導いてこそ、ヤクルトファンは快く送り出してくれることだろう。