こんにちは! 高木真備です。
4月になって桜が咲いているのに、いきなり寒い日が…。このコラムがアップされる頃には暖かくなっていることを期待したいですね。
さて、コツコツ続けてきた保護犬猫に関する啓発クイズ。3月も「わんにゃんフェスティバル」で毎回、実施してきました。その中で、殺処分の実態について新たな課題を発見!! 今回はその問題と、これからの課題について書いてみたいと思います。
クイズでは、イベントを開催する地域の殺処分状況を問題にしています。3月23日に実施した松戸競輪場のイベントでは、千葉県の公式データを調べました。すると県のウェブサイトに「犬:86頭」「猫:224頭」が殺処分されているとの記載があったので、今回は「千葉県では殺処分がある」という答えを正解としました。
しかし会場内の別の保護団体のパネルには「千葉県の殺処分はゼロ」と書かれていたのです。これは一体、どういうことなのでしょうか?
実は自治体によって「殺処分」の定義が異なるため、カウント方法に差があるようなのです。
殺処分は主に3つに分類されます。
① 譲渡が適切ではない(攻撃性がある、病気が治る見込みがない、など)
② ①以外の殺処分(譲渡先の確保や適切な管理が困難)
③ 保護後に収容施設内で死亡
多くの自治体では分類②のみを「殺処分数」としてカウントしています。そのため、分類②がゼロであれば「殺処分ゼロ」と発表されるのです。
千葉県の場合、分類②はゼロ。そのため、保護団体のパネルには「殺処分ゼロ」と表記されていました。
しかし分類①と③を含めると殺処分は行われていたので、千葉県のウェブサイトには「殺処分は行われている」と表記されていたのです。
このように、データの見せ方によって、実態が異なって見えることがあります。
この表記の方法には特に決まりはなく、どちらが悪いということではありません。ただし、見分けることは必要だと思います。
「殺処分数」の下に「※致死処分は除く」等の文章が補足で書かれている場合があります。この補足があれば、千葉県のパターンだと「保護団体のパネル方式で表記しています」ということになります。
実際に東京都のサイトを見ると、この補足が書かれた上で「殺処分ゼロ」と表記されていました。
殺処分数を調べる時には「どちらの表記なのか」をチェックして頂けると、現状を正確に把握できそうですね。
今回の件を通して「殺処分ゼロ」という言葉の定義が自治体によって異なることが分かりました。また、分類①に該当しないはずの犬猫を「攻撃性あり」「重篤な病気」として扱い、無理やり分類①にしているケースもある、という話を耳にしたことがあります。
でも、私たちがするべきなのは、行政の対応を責めることではなく、そもそも保護される犬猫がいなくなる社会を作ることだと思います。
犬猫を保護する必要がなくなれば、分類①も②も③も全てゼロになる。「殺処分ゼロ」より「保護犬猫ゼロ」を、私は目指したいです。
まずはどうしたら保護をゼロにできるのか…。今後も考えながら発信していきたいと思います。
4月も「わんにゃんフェスティバル」を開催します! 4月12日(土)佐賀県:武雄競輪場、4月13日(日)群馬県:トータルレボリューションドーム館林、4月19日(土)東京都:麻布十番IPC LOUNGEにて。詳しくはSNSをご覧ください。
(高木真備)
たかぎ・まきび/1994年8月17日生まれ。2014年に競輪選手としてデビューし、2021年ガールズグランプリで優勝して年間女王になる。2022年に競輪選手を引退し、その後は犬猫の保護活動に携わっている。