ロイヤルズ戦で記念すべきメジャー初勝利を記録した試合後、オリオールズの菅野智之はこう語った。
「1勝するのを目標に僕は来ていない。チームがチャンピオンシップを取れるように、目標を持ってやっている。とはいえ、まずはホッとしている」
5回1/3を投げて5安打1失点。昨シーズンの15勝、防御率1.67はダテではなかった。
「軸足(右足)にしっかりタメが残り、球速以上の強い球が行っている上に、コントロールがしっかりできている。今後も安定したピッチングが見られそう」(スポーツライター)
菅野の年俸は推定1300万ドル(約20億円)。単年ではあるものの、35歳という年齢を考えれば、日本ではありえない大型契約だ。それだけに菅野の気合いの入り方は、これまでとは全く違う。日本でほとんど応じなかった試合後のインタビューにも積極的で、気難しい面を見せなくなったのだ。
メジャー初登板となった前回(ブルージェイズ戦)は両手の痙攣で緊急降板となったが、
「つっただけで、あなたたち(報道陣)が期待しているようなことにはならない」
などとジョークで現地の記者から笑いをとっていた。
「巨人ではそんなラフな受け答えなど、聞いたことがありませんよ」(スポーツ紙記者)
ヤル気の現れと同時に、巨人での独特なプレッシャーから解放された「キャラ変」なのかもしれない。
(小田龍司)