アイドルファンが集まると必ず出る話題の一つが「本当に歌が上手いアイドルは誰だ?」というもの。最近はいわゆる「リップシンク」を使うことで、ステージ上では歌っていないアイドルも少なくない。一方で生歌にこだわるアイドルもいるため、ファン同士の熱い論争を呼ぶのである。
この論争に目を付けたテレビ局もある。フジテレビでは昨年8月に「歌がうまいアイドル日本一決定戦」を放送。℃-uteのようなメジャーアイドルから、大阪や福岡のローカルアイドルも参戦し、優勝は広島のアイドルグループ「Secret Angels」で活動する柿原穂乃佳が獲得した。柿原はこの時わずか12歳。経験よりも才能がものをいうことを示したのである。
その柿原が通っているのが、数多くのアイドルを輩出したアクターズスクール広島だ。同スクールからはメンバー全員が所属していたPerfumeを筆頭に、モーニング娘。’15の鞘師里保やBABYMETALの中元すず香らを輩出。48グループでも乃木坂46の中元日芽香、AKB48の谷優里、HKT48の村重杏奈らが出身メンバーだ。前述の「日本一決定戦」に出演した“まなみのりさ”も同スクールの出身である。
Perfumeといえば、中田ヤスタカ氏のプロデュースにより、オートチューンを施した歌声で知られている。一見、歌唱力は関係なさそうだが、広島時代を知る関係者によると、あ~ちゃんこと西脇綾香の歌の上手さは広く知れ渡っていたそうだ。
一方で48グループはリップシンクを基本としていることから、歌うま議論の対象にならないことも多い。だがNMB48・山本彩のように、世間から歌が上手いと認知されているメンバーもいる。実は山本も、大阪でアクターズスクールに通っていた経験を持つ。しかもNMB48に入る前にはガールズバンドのギター兼ボーカルとしてメジャーデビューも果たしていた。もともと歌える素地があったのである。
同じように歌の上手さで知られるのは、演歌歌手としても活躍するAKB48・岩佐美咲。その岩佐も48入りする前にはボーカルスクールに通っており、人前で演歌など歌を披露する機会は多かったという。48グループではたまたま生歌を歌うことが少ないだけで、個々のメンバーを見ると、もともと歌が上手い例は少なくないようだ。
発売中の「アサ芸シークレットVol.33」では、ここにあげたメンバーも含めて多数のアイドルを取り上げた特集「専門家が選定 歌うまアイドル選手権」を掲載。48グループの歌うまメンバーは誰か、歌が上手いグラドルとは、そして70年代から現代までの代表的な歌うまアイドルなどを紹介している。歌を切り口にしてアイドルを見るのも面白そうだ。