揺れ動くFIFAの汚職問題。2022年のカタール大会招致をめぐるスキャンダル、さらにスポーツメーカーまで巻き込んでの騒動だけに、解決までにひと筋縄でいきそうにない。最悪の場合はカタール大会そのものが消滅、他国で代替開催の可能性が高まってきたことはご存知の方も多いだろう。
「じつは2018年のロシア大会すら危ういのですが、そちらも代替開催となれば、同じヨーロッパになる可能性が高い。ところが2022年のカタール大会の場合はどう転ぶかわかりません。一部ではサッカー人気が非常に高まりつつあるアメリカという声がありますが、アジア枠に組み込まれているオーストラリアがオセアニア初の開催という意味で最有力だという声も根強い。しかし忘れていけないのが、2002年に共同開催をした日本と韓国です」(スポーツ紙記者)
事実、イギリスのブックメーカーによれば、アメリカが1番人気(2.25倍)、オーストラリアが2番人気(2.75倍)なのだが、それに続くのが韓国(6.5倍)と日本(7.5倍)というオッズが発表された。ところが、これに納得がいかないという声も出てきたのだ。
「上位はともかく、日本が韓国より低いなんてありえませんよ。2002年共同開催時の両国のインフラが評価されていると言われていますが、疑惑の判定やファンがバカ騒ぎしてバスが通行できなくなったりした韓国に比べても、日本での進行はあきらかにスムーズでした。そして何より、チケットの売れ行きが違った。“テーハミング”の大合唱が起こった自国の試合以外は有力国の試合でもガラガラの会場が多かった韓国に比べて、日本はどの会場もほぼ満席。そして他国の選手への温かい声援など、運営側からも、何より選手たちからも非常に評判がよかったのが日本です。少なくとも、韓国で代替開催をするぐらいなら、日本でやるほうが何倍も盛り上がるよ、と世界中に言いたいですね」(サッカー専門誌ライター)
ネックはもちろん、その2年前にあたる2020年の五輪、その1年前の2019年にはラグビーW杯も行われるというスケジュールだという。これでサッカーまで加わったら、4年の間に巨大スポーツイベントを日本が独占してしまうことになるからだ。
「ですから新聞などではさも日本開催が行われそうな雰囲気が煽られてますが、実際には可能性は低いでしょうね。同様に韓国で開催される可能性だって皆無だと思います。私自身はオーストラリア、そうでなければ日本でいいと思いますが」(前出・サッカー専門誌ライター)
はたして、サッカーW杯日本開催はあるのか!?