8月1日、夏休み真っ只中の「映画の日」に満を持して公開されるベストセラーコミックの実写版「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」。その公開4日後には、ハリウッドの超大作「ジュラシック・ワールド」も待機しているだけに、8月1日、2日の土日は“巨人”たちにとって「HERO」や「バケモノの子」を蹴散らす進撃が命題となっている。
ところが、7月に入り各地で試写会などが行われているこの作品、一部に温かい声はあるものの、3分の2以上のレビューが酷評で埋め尽くされているという、先行き不安な状況を露呈しているのだ。
「近年まれにみるゴミ映画」「ラブストーリーがダサすぎ」「CGがショボい」「原作ファンを冒涜している」「捕食シーンだけ超オトナ向けで、あとはガキ映画」などなど。有名誌などでコラムを連載している映画評論家は言う。
「邦画の予算はハリウッド大作の1~2割なんだから、特撮がショボくても仕方ないと擁護する声もありますが、製作者は『この作品で海外進出も』と息巻いていますからね。だとしたらダメですよ。それなら入場料も10%にしてくれないと(笑)。ずいぶんキャラクターをイジっていて、原作ファンは『実写で表現できないからって都合よく変えるな』と憤っていました。しかも、9月19日にすぐに後篇が上映されることが決定している。つまり、観客に最初から2回分の3600円払えと言っているわけですよね。『寄生獣』もこのパターンで失敗しましたが、ならば、前篇はよほどの出来じゃないと無責任です」
同じくあるエンタメ誌の映画担当編集によれば、あくまで個人的にこの実写版をオススメできない点は以下のようになると述べてくれた。
「日本一芝居が下手な若手と評価されている三浦春馬が主演。しかも相変わらずド下手」「ミカサ役の水原希子がイメージに合わなすぎる」「全体的にはアイドルヒーロー映画。しかし巨人の捕食シーンだけはグロくて女性や子供は引くはず。ターゲット層がわからない」
せっかく公開を楽しみにしている人が読んだら気分を害してしまいそうだが、期待しないで観に行って「思ったより良かった」というのも映画ではよくあること。製作陣だけは自信満々の話題作、それでもアナタは映画館へ進撃しちゃう?
(水谷とおる)