エンタメ

荒ぶる「刑事ドラマ」の男たち(3)アンケート「オレが愛したこの1作」

「アサ芸世代」にとってグッとくる「名作刑事ドラマ」はどの作品なのか。40歳以上の男性1000人にアンケートを実施すると、新旧が意外に拮抗する興味深い結果が得られた――。

 まず予想どおりと言うべきか、第1位に輝いたのは「太陽にほえろ!」だ。「新米刑事がかっこよく、殉職も壮絶でした」(宮城・47歳)、「子供時代の定番ドラマ 松田優作の名シーンからずっと見続けていた」(大阪・47歳)、「石原裕次郎以下、出ている俳優陣の個性が強く、見入っていました。刑事の殉職も話題が豊富で、よくマネをしていました」(北海道・52歳)。「若手刑事」の「殉職」というインパクトが14年続いた国民的人気番組の大きな武器だったようだ。
 2位には、「踊る大捜査線」が飛び込んできた。「自分にとっては、やはり定番。純粋に正義に立ち向かう織田がよかった」(東京・42歳)、「現場刑事とエリートという複雑な社会背景の中、主人公のまっすぐな感じがよかった。犯人側の描き方も見応えあり」 (東京・53歳)。
 意外に幅広い年齢層に支持を得ていたようだ。そのあたりも再三映画化される人気の秘密かもしれない。3位「相棒シリーズ」には、「じっくり推理することができるのが楽しいと思う。たまにはすぐにわかってしまう話もあるが」(大阪・45歳)、「毎回、時事問題を取り上げていて、現代の問題点を浮き彫りにして考えさせてくれる」(千葉・51歳)と、推理モノとしての評価の一方、社会派ドラマとしての評価も高かった。
 4位の「西部警察」には「石原軍団スターが総出演している」(北海道・63歳)、「今では考えられない火薬の量を駆使した爆破シーン」(東京・44歳)と、ひたすら派手な絵面が強烈な印象を与えたようだ。
 6位「あぶない刑事シリーズ」の魅力は、そのスタイリッシュな雰囲気。「スマートでおしゃれ。このドラマの影響でレパードを15年間乗り続けた。これ以上の刑事ドラマは出てきていない」(神奈川・41歳)
 8位の「はぐれ刑事純情派」のキモは「癒やし」か。「藤田まことと課長(島田順司)のやり取り、眞野あずさとのほのぼのしたやり取りがよい。堀内孝雄の主題歌も楽しみ」(長野・67歳)
 最後に回答とは別に寄せられた今の刑事ドラマへの厳しい意見を紹介しよう。「『太陽にほえろ!』も『Gメン’75』も『はぐれ刑事純情派』も役者が一流。話も『水戸黄門』や『遠山の金さん』みたいに流れがわかってる。今の刑事ドラマは役者が薄っぺらで『相棒』の水谷豊や『踊る大捜査線』の柳葉敏郎みたいに苦虫潰したような顔をしているが、貫録というものがどこにもなく見る価値を感じない」(山形・53歳)
 混迷を極める現代こそ、重厚な刑事ドラマが求められているようだ。

カテゴリー: エンタメ   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
2
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
3
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
4
段ボール箱に「Ohtani」…メジャーリーグMVP発表前に「疑惑の写真」流出の「ダメだ、こりゃ!」
5
巨人が手ぐすね引いて待つ阪神FA大山悠輔が「ファン感謝デー」に登場する「強心臓」