地元の雑誌にも掲載されていない「黒猫──」。2年近く働いていた元メイド女性のAさんが、個室内で行われていた過剰な“闇”サービスの実態について告白してくれた。
「服の上からお触りされるぐらいだったら、私も含めて怒らないメイドさんはいました。それでリピーターになって、指名されたら稼ぎにつながりますから。だんだんエスカレートして、そういった行為を求めてくるお客さんもいましたが、そこまではやらなかったです」
だが、そうした客の期待に応えて“一線”を越えるメイド女性もいたとか。
「急に指名が増えた子がいたので本人に聞いてみたら、『店に内緒で射精させているんだ』って教えてくれました。オイルマッサージの最中に反応して勃ったお客さんがいたら、それとなくスペシャルサービスの存在を教え、5000円で持ちかけていたそうです。交渉がまとまったら紙パンツの隙間から手を入れてイジってあげて、そのままパンツの中に発射させていました。そのまま脱いで処分できるので楽だったそうです」(前出・Aさん)
そうしたサービスは、しだいに客たちの間で噂が広まり、男性従業員に知られて店をクビになってしまったメイドもいた。
「『裏オプション』をしていたのは彼女だけではありません。店を辞めたあとも、火事の前まで働いていた子たちと連絡を取っていたのですが、店にバレないようにそうしたサービスをしている子がいると聞いたことがあります」(前出・Aさん)
あくまでもごく一部のメイド女性が、店に内緒でおこづかい稼ぎをしていたようで、常連客の多くは「黒猫──」でメイド女性と過ごせる“日常”を大切にしていたようだ。
火災後の現場では、こんな光景が見られた。ブルーシートがかけられた雑居ビル前にある駐車場に、夜遅くまで仕事帰りの常連客たちが集まっていた。店で働いていたと思われる女性が手を合わせに訪れたあと、新聞社やテレビ局の記者が取材のために話を聞こうと近づくと、すぐさま女性をガードするように囲み、こう注意をしたという。
「彼女たちに声をかけないでください。お店に関してあることないこと報道されたくないんです。この場所は僕たちの“家”なんです」
常連客たちに愛され、支えられた人気店の悲劇。真相究明が進んでも、悲しみが消えることはないだろう。