女優、アイドル、歌手とマルチな活躍を見せた元“国民的美少女”の電撃逮捕劇は単なる序章にすぎなかった──。当局による「芸能界麻薬ルート」の解明は本格化し、今後さらなる逮捕者を出すのは必至だというのだ。
女優・高部あい容疑者(27)=本名・中山あい=が先月15日に都内の自宅マンションでコカインを所持したとして警視庁に逮捕され、今月4日には使用の容疑で再逮捕された。
警視庁担当記者が語る。
「当局は、今回の逮捕を足がかりに、芸能人はもちろん、業界関係者やタニマチ筋、薬物の供給源に至るまで麻薬ルートを徹底的に洗おうと本腰を入れている。一連の山口組分裂騒動を好機と見て、暴力団に対する攻勢を強めようと考えているんです。その一環として、シノギの一つとされる薬物関係の捜査にも力を入れている。東京五輪開催に向けて治安維持の強化も目的です。有名人の逮捕は見せしめにもなりますから、パトロンの存在もささやかれる高部容疑者の異性関係や交友関係に着目している」
高部容疑者は警察の検査で妊娠していたことも判明したといい、13日に処分保留で釈放されたが、捜査は継続される。そんな中で、にわかに注目を集めているのが、高部容疑者と親しかった2人の人物だ。
高部容疑者は、04年に開催された「第10回全日本国民的美少女コンテスト」でグラビア賞を獲得し、16歳でデビューしており、芸能界での交友関係は広い。当局はここ数年、彼女が特に親しかった元アイドル歌手Aに強い関心を示しているという。Aはデビューして間もなく売れっ子となり、その後は女優進出も果たしているが‥‥。
「デビュー当時のAは真面目な優等生キャラクターのイメージが強かったんですが、事務所を移籍してから、様子が変わってきました。一部で、某芸能プロ幹部B氏の愛人になったという噂があったのですが、実際、当時のAはB氏の存在を後ろ盾にしてか、周囲のスタッフに対して女王様のようにふるまっていた。その時期あたりから夜な夜なクラブに出入りして、私生活も派手になっていったんです」(芸能プロマネージャー)
このB氏こそ、長年業界で麻薬使用が疑われ、当局が尻尾をつかもうと躍起になっている本命だという。B氏はお気に入りのミュージシャンやモデル、タレントを都内の隠れが的なバーに呼んでは連夜の乱痴気騒ぎを繰り広げ、一部では違法薬物を使用したハレンチなパーティを開催しているともささやかれてきた、いわくつきの人物だ。
「B氏はAのほか、紅白の常連だった人気歌手Cや、かつて大麻使用疑惑が噂された女優D、奇行が目撃されたことがある歌手Eなどとも愛欲関係が取りざたされたことがあった。また、高部容疑者が一時期つきあっていたというアーティストのFをかわいがっていたという話があり、業界内でも関心が高まっています」(前出・芸能プロマネージャー)
さらに、高部容疑者の逮捕で注目を集めているのが、驚くことに某プロ野球関係者だという。
「高部容疑者は、六本木や西麻布などのクラブにもよく出没していましたが、そこで遊び人として鳴らしていたのが某球団の大物OBの息子Gです。このGは学生時代から、父親名義のプラチナカードを片手に豪遊しており、芸能人のタニマチのようなことをしていました。高部容疑者とも親交が深かったほか、プレイボーイで鳴らすイケメン俳優のHや行きつけのクラブが一緒だった歌手I、現役男性アイドルJなどともつきあいがあったそうです」(飲食店関係者)
このGは、若いのにやたらと羽振りがいいということで、暴力団関係者や半グレ集団などからも重宝されていたようで、当局も関心を示しているという。
捜査関係者が語る。
「高部容疑者は取り調べに対し、当初はショックのあまり泣きっぱなしだったのですが、落ち着きを取り戻すと、薬物ルートに関して口を開いているというんです。薬物ばかりか枕営業など、芸能界の闇に関してまでしゃべっていると‥‥」
高部容疑者の逮捕は今後さらに芸能界に大きな波紋を広げそうだ。