ジャパンカップは、日本競馬の主流舞台でもある東京芝2400メートルで施行されます。主流の能力が問われやすいので、過去、主流の舞台で力を発揮してきた上位人気馬が走りやすいレースです。
この傾向はここ数年特に強く、過去5年で馬券になった15頭はすべて5番人気以内。3番人気以内に支持されて6着以下に凡走したのは、19年のレイデオロ(11着)1頭だけです。
そういう意味でも基本的には堅いレースで、6番人気以下で5着以内に好走したJRA所属馬は、過去10年で7頭しかいません。
そして、人気薄ながら掲示板に載った馬は「トニービンか、ディープインパクトの血を持つ馬」ばかり。
【15年】17番人気のジャングルクルーズが4着。
【16年】6番人気のシュヴァルグランが3着。
【18年】8番人気のミッキースワローが5着。
21年に10番人気で4着したサンレイポケットは、トニービンの血を持つ馬で、14年のスピルバーグ(6番人気3着)、15年のラストインパクト(7番人気2着)、17年は6番人気で4着し、19年も12番人気で4着したマカヒキの3頭は、父がディープインパクトでした。
昨年も、ほぼ人気順での決着(1、2、5番人気)で終わりましたが、1~6着までトニービンの血を持つ馬が独占。特に6着までの馬の中で唯一人気を上回る好走をみせた3着馬のスターズオンアースを含めて、2着(リバティアイランド)、5着(タイトルホルダー)は、ドゥラメンテ産駒でした。
ドゥラメンテは日本の主流の舞台で力を発揮したトップレベルの種牡馬です。このレースに限らず、ドゥラメンテ産駒は、トニービンとディープインパクト産駒が走りやすい舞台には最適の種牡馬と言えます。
ドゥレッツァの父はドゥラメンテ。前述したように昨年の2、3着馬、リバティアイランドとスターズオンアースの父であり、トニービンの血を持つ馬です。そして、ドゥレッツァの母母父がデインヒル。母母母父はカーリアン。いずれも欧州のスーパーサイヤーで、母系にも欧州の名血を持つ配合馬です。
ここ数年の当舞台は主流血統馬の中でも米国要素より、欧州要素を強化された馬の方が走りやすいので、母系に欧州の名血を持つことも、当舞台での強調材料になります。
亀谷敬正(かめたに・たかまさ)テレビ、専門誌などでカリスマ的人気の若手血統馬券師。HPはhttp://www.k-beam.com 推奨レース、期待値の高いデータ満載の出走表も配信中。著書「Mの法則×血統ビーム 誰でも使える血統買いパターン」(オーパーツ・パブリッシング)他多数