今のお笑いはダメだこりゃ! 一つも笑えない“芸ノー”人がシラケ鳥を飛ばしている。こんなつまらんタレントを使うテレビ局の行く先は非常にキビシィ~と、正月特番に苦々しい思いを抱いた貴兄も多かろう。そこでアサヒ芸能は1000人アンケートを敢行。俺が本当に見たい芸人をランキングでお届けする!
パンパカパーン! 今週のハイライトは、アサヒ芸能読者世代が本気で見たいお笑い芸人だっ!
最近のお笑いにはクスリとも笑えぬ、と気難しい顔をする御仁でも、その昔はおなかがよじれるくらい笑い転げた記憶が浮かぶハズ。題してここに「俺が本当にテレビで見たいお笑い芸人」を決定しま~す。
50歳以上の男性1000人を対象とした「今見たいお笑い芸人」ランキング。いずれ劣らぬ殿堂入り芸人が名を連ねた。400票に迫る怒濤の勢いで、ぶっちぎりの1位を獲得したのは、やっぱりザ・ドリフターズだった。
「今のひな壇芸人が集まるトークショーは見たくない! 『全員集合!』は過激なコントでも、家族で笑って見たのを覚えている」(宮城県・56歳・公務員)
土曜8時はまさに、お茶の間に家族が“全員集合”していた時代だった。
「中学時代に初恋の女の子に、玉砕覚悟で加藤茶のギャグを放ってみごとに失恋した。今では若気の至りの甘酸っぱい思いです」(千葉県・農業・52歳)
「カトちゃん、ぺっ」「やったぜカトちゃん」など珠玉のギャグを放った加藤茶が絶大な人気を誇ったが、
「いつも『オイッス!』といばり散らしているいかりやがコテンパンにやられるのが痛快だった。忘れられないのは『もしもこんな〇〇があったら』シリーズで威勢のよすぎる銭湯の時。ハッピ姿の従業員がお神輿のように長さんを担いで、湯船にドボーンと放り込んだのは、今でも思い出し笑いする」(富山県・無職・64歳)
他にも、
「みんなが加藤茶を好きだったが、ふてぶてしく『ディス イズ ア ペン!』と言い放って『なんだバカ野郎!』と逆ギレする荒井注がいちばん好きだった。志村けんが加入してからのヒゲダンス、東村山音頭は社会人になってからも宴会芸としてかなり重宝した」(茨城県・鉄鋼業・57歳)
土曜8時を“お笑い枠”に定着させたドリフの功績は大きかった。「テレビお笑いタレント史」などの著書があるお笑いに詳しいライターの山中伊知郎氏が解説する。
「ドリフはメンバーひとりひとりが自前のギャグを持っているスーパーグループ。昭和のギャグ100選を選べば、ドリフだけで埋まってしまいそう。『全員集合!』は毎週生放送だったが、舞台セットがぶっ壊れる大がかりな屋台崩しがあっただけに、リハーサルだけで3日ほど費やしていた。今見ても、『ちょっとだけよぉ~、あんたもスキねぇ』なんてギリギリのネタを連発していたのもスゴかった」
自主規制の厳しい今の世じゃ、決してだいじょうぶだぁ~とはいかないハズ。