3月4日、お笑い芸人にして芥川賞作家の又吉直樹が「NEWS ZERO」(日本テレビ系)の新キャスターを務めることが発表された。4月28日から月1回のペースで出演し、「働く」をテーマに、一流の職人や驚きの職場、最高の技術などを取材、レポートするという。
芥川賞受賞後も変わらず芸人として活躍し続ける又吉。この多忙ぶりは作家としての創作活動にも影響してしまいそうだが。
「確かに作家の創作には、書く時間だけでなくテーマ選びなど、かなりの時間が必要です。しかし、又吉の場合は前作も芸人の仕事の合間に書いたということもあり、環境を変えずにマイペースで進めるタイプなのでしょう。先日は、期待の2作目もいよいよ書き始めたという発言もありました。」(エンタメ誌記者)
今回の新キャスター就任も「作家活動の一環」と見る意見も。
「この取材の仕事を創作活動に結びつけられれば、一石二鳥ですからね。取材場所選びや取材のセッティングなどはスタッフに任せられるうえに、取材しにくい場所でもテレビなら入りやすい。しかもレギュラーであれば否応なく定期的に取材の日程が確保できます」(文芸誌編集者)
確かに3月3日放送の「櫻井有吉アブナイ夜会」(TBS系)でも「理想の書斎を作りたい」と作家としての大先輩、京極夏彦の自宅を訪問し、創作の極意を聞き出していた。
受賞しても芸人をやめず、今までと変わらないスタンスに見えても、実はしっかり計画して作家道を邁進しているようだ。
(大門はな)