テリー ところで、若菜は将来、どんな人になりたいと思ってるの?
酒井 黒柳徹子さんとか。女優で文章も書けて、という方に引かれますね。
テリー ああ、怪物だな。
酒井 アハハハハ。そうですね。今回の本で、対談をしたのがすごく楽しくて。自分のしゃべりが下手なのは重々わかっているんですけど、人の話を聞きたいっていう気持ちが芽生えてきて。あと文筆も続けていきたいんですよ。
テリー すっかり味を占めた感じだね。
酒井 ええ。今までは生涯一女優のつもりでやってたんですけど、そんなに捉われなくてもいいかなって。今はできることは全部やりたいです。
テリー 俺、若菜は役者を続けたほうがいいと思うよ、絶対に。
酒井 何でですか。
テリー そりゃ、可能性があるからだよ。
酒井 そんなこと言われると、また泣きだしちゃいますよ、私(笑)。
テリー いや、それは本当の気持ち。俺は役者の若菜がいちばんまぶしいと思う。これから挑戦したい役はある?
酒井 そうですね。私、この世界に入ったきっかけが「ひめゆりの塔」という映画を観たことだったので、そういう戦争をテーマにした作品に出たいですね。あと、向田邦子さんが大好きなので、もし機会があれば向田邦子役を演じてみたいという夢があります。
テリー それ、いいね。
酒井 あとテリーさん、私が10代の時に、「映画作りたいんだ」って、ものすごく不可思議なプロットを持ってきてくださったのを覚えてますか?
テリー 覚えてるよ。
酒井 主人公の私が、遠距離恋愛をしてる彼氏のところに向かう、ロードムービーなんですけど、展開が何かすごいんですよね。
テリー あれ、今でも作りたいんだ。何か形になりそうになったら協力してよ。
酒井 ぜひ。もちろんです。
テリー ところで、結婚のほうはどうなの?
酒井 もう結婚や恋愛はあきらめましたね(苦笑)。
テリー えっ、何でだよ。俺と会ってないこの8年の間に、つきあった人もいたんだろ?
酒井 ちゃんと恋したのは2人くらいです。
テリー あ、そう。それは俺とかが知ってる人?
酒井 いえ。私、なぜだかわからないんですけれど、自分が知らない人ばかりと熱愛報道されるんですよ。例えば、今回の対談でもお世話になった岡村さんと初めて出会ったきっかけも、実は熱愛報道で。それまで、岡村さんのことを見かけたこともなかったのに。
テリー まあ、そういうもんだよ、ああいう報道は。
酒井 そうなんですよ。何年もおつきあいして、ちゃんとパートナーと呼べるような人とは1回も報道されたことがないんです。
テリー どんなタイプの男性が好きなんだよ。この8人の対談を見ると、何となくクセのある人が好きなんだろうなって気はするけど。
酒井 フフフ、そうかもしれないですね。私、いまだに「テリーさんの愛人でしょう」って年に1回ぐらい言われるんですよ(笑)。
テリー えっ、そんな話もあるのか!?
酒井 だから、いちいち「いえ、違いますよ」って。
テリー 何でだよ! そこは「そうだ」って言っといてくれよ。
酒井 ホントですか? じゃあ、これからは「テリーさんの愛人です」って答えるようにしますね(笑)。
◆テリーからひと言
昔から若菜には、文学のマグマを感じていたよ。この対談が再スタートということで、その言葉どおり、これからも文筆や演技に精を出してくれ! 愛人として見守ってるぞ(笑)。