芸能

前田敦子と大島優子 「国民的ライバル」に激闘2250日の真実!(4)

芽生えていた「卒業への決意」
 同じ映画の中で、昨年夏の西武ドームコンサートの様子も収録されている。研究生や後輩の様子を見て思わず前田が「私たちはいつかいなくなるんだよ、その時にはみんなが引っ張っていかなきゃいけないんだよ」と語気荒く叱責していたシーンが映し出されていた。
 恐らくその時すでに彼女の中で「卒業への決意」が芽生えていたのだろう。AKB48全体を引っ張っている自覚からきた危機意識だ。前田敦子はAKBを愛している。
 再び、時は3月のさいたまスーパーアリーナへ戻る。前田の卒業はごくわずかの人しか知らなかったという。所属事務所ですら知らなかった。相談を受けていた板野、篠田は「いつかそういう日が来るだろう」と覚悟はしていたが、まさかこの日だとは思っていなかっただろう。
 唯一、AKB48の約6年半の長い歴史を一緒に引っ張ってきた高橋みなみだけには直前に「言うよ」と小さい声で告げた。それが何を意味するのか高橋みなみにはすぐにわかった。
「正直、不安でいっぱいです。どうなるかわかりません。ですが、ここにこうしてたくさんいる後輩のためにも、私が卒業して歩きださなければいけないと思います」
 横でじっと話を聞いている高橋。最後の1曲を歌い終わって前田・高橋が手をつないでステージを去っていく後ろ姿はまるで台本のある映画の1シーンのようだった。
 AKB48を愛したまま卒業できる前田敦子は幸せだ。そして、14歳でAKB48に入り、人見知りで自分の気持ちを伝えることがとても苦手だった少女は20歳になり、はっきりと自分の言葉で自分の気持ちをファンに向かって直接言うことができるようになった。
 前田敦子の新しい夢はまだ始まったばかり。この先、どんな苦難が待ち受けているかわからないが、きっとこの6年半の経験を糧に乗り越えていくだろう。今年の前田は総選挙を見守るのみ。そして、宿命のライバルがいない寂しさを感じながらも、恐らくは大島が1位に返り咲くことだろう。
「前田のいないAKB」はファンにどんな姿を見せてくれるのか。カウントダウンはすでに始まっている。

カテゴリー: 芸能   タグ:   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
段ボール箱に「Ohtani」…メジャーリーグMVP発表前に「疑惑の写真」流出の「ダメだ、こりゃ!」
2
長与千種がカミングアウト「恋愛禁止」を破ったクラッシュ・ギャルズ時代「夜のリング外試合」の相手
3
沖縄・那覇「夜の観光産業」に「深刻異変」せんべろ居酒屋に駆逐されたホステスの嘆き
4
日本と同じ「ずんぐり体型」アルプス山脈地帯に潜む「ヨーロッパ版ツチノコ」は猛毒を吐く
5
【おむすび】栄養士編スタートで橋本環奈に「ギャルを履き違えている」ダメ出し