世界を席巻するメタルダンスユニット「BABYMETAL」を巡って、ラジオDJ・ピーター・バラカンの発言が炎上している。事の発端は4月25日放送の「モーニングCROSS」(TOKYO MX)にて、BABYMETALの活躍に関して「世も末だと思っています」と発言したことだ。
番組終了後には「あんなまがい物によって日本が評価されるなら本当に世も末だと思います」とあらためてツイート。それらの発言がBABYMETALファンの怒りに火をつけ、ネット上では壮大なバラカンバッシングが展開されている。音楽ライターが言う。
「そもそもバラカンは筋金入りのヘビメタ嫌いで有名です。1980年代にMCを務めていた音楽番組の『ザ・ポッパーズMTV』(TBS系)では、『僕はヘビーメタルが大嫌いなので番組の中ではかけさせません』と断言していたほど。さらに言えば、アイドル的な要素もお嫌いなようで、同番組でデュラン・デュランのPVを流すのが嫌だったと告白しています」
音楽評論家の立場ゆえ、自分の志向をベースに「好きではない」と語るのは問題ないだろう。だが「まがい物」や「世も末」という評価はさすがに行き過ぎではないか。そんな評価に関して、前出の音楽ライターはこのように説明する。
「自分の基準を絶対化するゆえの強い言葉なんでしょうね。たとえばレッド・ツェッペリンに対しても『リズムがバン、バン、バンってそればっかり』と嫌悪感を露わにしていますが、これは音楽的に見れば明らかに的外れ。ただ彼は、自分の大好きな60年代のブルースを大胆にアレンジしたツェッペリンを嫌っており、その意識が発言に表れているのです。その流れで言えば、そもそもアイドル的な要素を否定しているのですから、彼にとってBABYMETALは評価以前の存在なのかもしれません」
どうやらBABYMETALファンがいくら反論を積み重ねたところで、バラカンは聞く耳を持たなさそうだ。
いずれにしてもBABYMETALが欧米で受け入れられている事実の前には、彼の発言は何の影響力も持たなさそうだが‥‥。
(金田麻有)