板野友美にとって初となるアジアツアーが5月7日、東京・竹芝ニューピアホールで開幕。第1部と2部の2公演合計で1200人を動員した。数字だけを見るとそこそこ盛況だったようにも思えるが、その実態はかなり寂しい限りだったという。音楽ライターが解説する。
「この日の公演はファンクラブ限定で、多くのファンが1部と2部の両方に参戦。タレントや一般女性たちに無料チケットの配布での動員もかけられており、実動員数が3桁止まりだったのは確実でしょう。それでいてチケット代は6800円とかなりの高額。この価格設定ではたとえ一般販売しても、さばききれなかったでしょうね」
集客が厳しかった一方で、ライブの内容はなかなかの盛りだくさん。ステージ衣装は全6種類に及び、バックダンサーも引き連れるなど、大会場ライブ並みの豪華さだ。1カ月間練習してきたというピアノ独奏も披露するなど、板野にとってはやりたいことをやりまくったライブだったかもしれない。そんなライブについて前出の音楽ライターはこう語る。
「ライブの規模に比べてコストがかかり過ぎているのは明らかで、今回のツアーはかなりの金喰い虫になりそうです。今後は北京、上海、香港とアジア3都市での公演を予定していますが、海外公演では日本国内ほどグッズも売れず、ツアー全体で赤字になるのは間違いなさそうですね」
8月のツアーファイナルは最大1300人収容の渋谷・TSUTAYA O-EASTで開催されるが、2014年のツアーでは最大2700人収容のZepp東京を使用しており、2年経って公演規模が半減したことになる。主演映画「のぞきめ」も爆死しているなか、来年以降に板野がソロツアーを開催することはできるのか。ファンは今回が見納めだと覚悟しておいたほうがよさそうだ。
(金田麻有)