「鋼の錬金術師」や「東京喰種」など人気漫画の実写映画化がすっかりブームになっている。そんな中、ジャンプ漫画に実写化の噂が次々と浮上しているようだ。「ジョジョの奇妙な冒険」「銀魂」に続いて、ついには「ワンピース」にも中国資本による映画化の話が飛び出し、版元があわてて否定する事態に発展した。この状況を映画関係者はこう語る。
「漫画には一定数のファンがついているので、映画でもある程度の売り上げが見込めます。そのため原作になる漫画が奪い合いになっているんです。ジャンプ漫画は『暗殺教室』や『バクマン。』などが実写化されていますが、ジョジョやワンピはスケールが大きすぎて映像化にお金がかかるためスルーされてきました。しかし、原作不足で手を出すしかなくなったということでしょう」
それにもかかわらず、実写化の噂が出ないのが「HUNTER×HUNTER」だ。同作品は主人公の少年ゴン=フリークスがハンターになって世界を旅する物語で、ゲーム化やアニメ化されるほど高い人気を誇っている。作者は「幽☆遊☆白書」や「レベルE」で知られる冨樫義博。冨樫作品は女性ファンが多く、実写映画化するのにうってつけ。それなのに実写化されないのは理由があったようだ。漫画関係者が声をひそめてこう語る。
「理由は『すぐに休載してしまうから』です。もし実写映画化となれば、誌面でもキャンペーンを張って映画と漫画の相乗効果を狙うことになります。しかし、もし公開日に休載していたらそれもできませんし、赤っ恥をかいてしまうことになります。冨樫先生はすぐに休載することでよく知られていて、現在ハンターは連載再開していますが、7月4日売りのジャンプを最後にまた休載することになりました。これではなかなか映画化は難しいですね」
実写化されたら誰に演じてほしいのか、ネットで熱い議論が繰り広げられるほど期待されているが、その夢が叶う日は来るのだろうか。