織田裕二にとって民放では2年ぶりとなる連ドラ主演だ。10月スタートのドラマ「IQ246~華麗なる事件簿~」(TBS系)にて織田は、貴族の流れを汲む法門寺家の末裔として、難事件を膨大な知識と鮮やかな推理で解決していくという。そんな本格ミステリーの本作だが、その突拍子もない設定はむしろファンタジーだと指摘するのは、歴史ものに詳しいライターだ。
「織田が演じる法門寺沙羅駆は、法門寺家の89代目当主という設定ですが、歴史的にはありえない数字です。皇族を別として日本最古の家系と言われる出雲大社宮司の千家氏でさえ当代で85代目ですし、貴族という観点なら源氏の末裔が38代目。織田信長の末裔として知られるフィギュアスケートの織田信成は17代目に過ぎません。この脚本を書いた作家は日本史の知識に欠けているのでしょう」
さらにもう一つの数字も、絶対にありえないものになっているという。大学で心理学を学んだ編集者が呆れた様子で語る。
「法門寺はIQが246の天才という設定ですが、IQでそんな高い数字が出ることは有りえません。いくつかの計算式があるものの通常は160程度が上限で、それを超えると異常値、すなわち意味がない数字とみなされます。ギネスブックで認定されている世界最高のIQですら228ですから、246という数字がいかに無意味なのかは明らかです」
現実にはあり得ない家系と、明らかに異常値でしかないIQ。それをまさか織田の演技力でカバーするということなのだろうか。どんなIQ246らしさを見せてくれるのか、ぜひ注目したいところだ。
(金田麻有)