テリー 平嶋さんは、AKB48の1期生だったんだよね。
平嶋 そうなんですよ。たかみな(高橋みなみ)や峯岸(みなみ)と同期です。
テリー 1期生って、何もないところからのスタートだから、やっぱりみんな気合い入ってるよね。平嶋さんも、かなり強い思いでこの世界に入ってきたんだ?
平嶋 私は「モーニング娘。」さんが大好きだったんです。中学生の時に、たまたまファッション誌でAKBのオーディションの広告を見つけて、そこに“(モー娘の振り付けを担当していた)夏まゆみ先生がダンスを教えてくれる”って書いてあったんです。
テリー すごく有名な振り付けの先生だね。そんな機会、なかなかないもんな。
平嶋 しかも、“レッスン料、衣装代もタダ”って書いてあったので(笑)。
テリー オーディションを受けることについて、ご家族の反応は?
平嶋 お母さんは「秋元(康)さんだし、大丈夫だよ」と言っていました。でも、「オーディション会場が雑居ビルだったら、受けずに帰ってきなさいね」って(笑)。実際は南青山のすごく立派なビルだったので、よかったです。
テリー 確かに五反田の雑居ビルとかだったら、思いっ切り怪しいもんな(笑)。オーディションはどんなことをしたの?
平嶋 書類審査のあとに面接、それから歌とダンスを。結局、1期生として受かったのは20人ですね。
テリー そこに残ったんだからすごいよね。よく聞く話だけど、最初劇場のお客さんは数人だったんでしょう?
平嶋 はい、本当に少なくて‥‥「桜の花びらたち」という曲でインディーズデビューしてからは満席になるようになりましたけど。毎日スタッフさんから「今日は何人入ったよ」っていう報告を受けるんですけど、満席になった日もあれば、100人しか入らなかった日もあるみたいな感じで、少しずつ増えていって。
テリー いちばん燃える時期だよね。やる気も出たでしょう?
平嶋 そうですね。当時はお手紙やプレゼントをいただくと、ステージ上でスタッフさんが報告してたんですよ。「○○さんが手紙をいただきました」とかって。そうすると、ファンの方が「あ、◆◆ちゃんはもらえなかったんだ、かわいそう!」ってお手紙を書いてくれたりするのがまた悔しくて(苦笑)、みんな努力するようになりました。
テリー それは精神的には鍛えられるよなァ。泣いたこともある?
平嶋 あります。最初の頃は握手会も「天国と地獄方式」って言われていて。今は各メンバーの個別の握手券付きCDを買うんですけど、昔は1枚のCDを買って、好きなメンバーの前に並ぶ、という方式だったんですよ。そうすると、あからさまに人気の差が列の長さでハッキリ出ちゃうんですよね。
テリー ちなみに、平嶋さんの列は? かわいいからけっこう長かったんじゃないの?
平嶋 そんなでもないですよ(笑)。当時、中学生でしたし、ファンの方とどう接していいのか、わからなかったんですよね。「ありがとうございます」とか堅苦しい、つまんないことしか言えなくて。
テリー それはいいんじゃないかな。大人にうまいリップサービスができる中学生なんて、俺はイヤだよ。当時、列が長かったのは?
平嶋 あっちゃん(前田敦子)やたかみな、あとは大島麻衣ちゃんとか。やっぱりセンターに立つ、今でも人気のあるような子たちですよね。