公開から1カ月経つ今も、ロングランヒットを記録している映画「怒り」。吉田修一の同名小説を李相日監督が映画化した作品で、「ストーリーも秀逸だが、出演者の演技が素晴らしい」と業界内外から絶賛されているという。映画関係者が語る。
「物語は3カ所が舞台で、東京編は妻夫木聡・綾野剛、千葉編は渡辺謙・松山ケンイチ・宮崎あおい、沖縄編は森山未來・広瀬すずが出演しています。このキャストが発表された際、経験も実力もある他の6人と比べ、『広瀬すずで大丈夫なのか?』という声が上がっていたんです。ですが、共にオーディションで役を勝ち取った佐久本宝くんと、李監督に徹底的にしごかれて成長し、他の6人と比べても見劣りしない演技を見せています」
一つのシーンで20テイクすることもよくあったという広瀬。今回の撮影で恋愛観も大きく変化したようで、芸能関係者はこう語る。
「沖縄編で共演した森山未來さんの影響です。森山さんは、李監督が唯一『彼じゃないとダメだ』と熱烈にオファーしたほどの才能と実力の持ち主。役作りも妥協せずに監督と何度も話し合い、すさまじい演技を見せる森山さんに強く惹かれたそうですよ。徹底的に追い込まれ、自分も役に没頭したことで、男性の見方が変わったんでしょうね。今まで、同年代のパッチリした顔がタイプだった広瀬さんですが、『未來さんがカッコよすぎて何度も見惚れた』と、恋する女の子の表情で話してました」
既婚者の森山と恋愛には発展はしないだろうが、一皮むけた広瀬の今後の演技が楽しみだ。
(長谷部葵)