巨人の16年シーズンが終了した。“常勝巨人軍”の旗も色あせ、来季こそ建て直しを期待したいが、早くも不協和音が聞こえてくる。震源地はあのお騒がせ助っ人である。
巨人のベンチ裏で、“ある写真”をきっかけに場外乱闘が勃発していた。
無人の東京ドーム。絵になる外国人男女がマウンド上でキスを交わしている。男はマイコラス(28)だ。昨季、セ・リーグ最高勝率を獲得し、オフに推定年俸2億4000万円の2年契約を結んだ巨人の主戦投手。女性はご存じ“美しすぎる妻”ローレン夫人(28)である。6月にはフォトエッセーを刊行するなど日本での芸能活動も順調。そんな妻が10月10日、自身のツイッターに先のキス写真を掲載した。これがチームメイトの大ヒンシュクを買っているというのだ。
「撮影日は9日。実はDeNAとのCSファーストステージ2戦目の試合終了後に無断で撮られたものでした。エース・菅野智之(27)の欠場もあり、初戦に先発登板したマイコラスは休養日でしたが、選手や首脳陣がベンチ裏でミーティングをしているスキを見計らって、ドームに無断侵入。スタッフに写真だけ撮らせて、そのあとは挨拶すらせずにドームを離れています。前日の敗戦投手ということも忘れ、チームメイトがまだCS突破を目指して奮闘する中、またしてもチームに水を差すなんて非常識ですよ」(球団関係者)
マイコラスといえば、8月28日のDeNA戦で、捕手・小林誠司(27)のキャッチングの拙さに大激怒。マウンド上で「キャッチングはこうやるんだよ」と言わんばかりに、大げさなジェスチャーで罵倒した。
「表向きは仲直りが報じられていますが、イライラするとベンチで暴れる癖も治らず、小林だけでなくチームメイトとの関係はギクシャクしたままです」(前出・球団関係者)
だが騒動はこれで終わらない。問題の写真でマイコラス夫妻は幼児用ユニホームの両袖をつかんでおり、ツイッター上に新たな生命を授かったことが記されていた。実はオメデタ記念の撮影だったのだ。これに対し、「大事な時に何をやっているんだ!」と、いらだちを隠せず、憤慨する一軍主力選手や首脳陣が続出した。
「夫人の妊娠を選手や首脳陣の大半が事前に知らされていなかった。夫人のツイッターで知るなんて前代未聞だったのもさることながら、最大の問題は出産時期ですよ。来年の3月末が予定日で、開幕とまるかぶりしている。出産地はもちろんアメリカ。外国人選手が出産の立ち会いで帰国するのは一般的ですが、マイコラスは夫人愛が人一倍強いため、離脱が他の選手よりも長引くのは避けられません。帰国後の調整も含めると復帰は4月中旬と見ています」(前出・球団関係者)
2年契約の1年目だった今季は右肩痛を理由にオープン戦期間中から離脱、初登板は6月下旬だったが、4勝に終わった汚名など忘れたのか、来季も開幕から働くつもりはないようだ。
当の本人はCS敗退が決まった翌日、夫人とともに帰国の途についている。
「この場で正式に夫人の妊娠と出産時期を発表しましたが、来季については『来週からトレーニングする』と口にしただけでした。批判などつゆ知らず、爽やかな笑顔を浮かべながら機上の人となりました」(スポーツ紙デスク)
頭の痛い高橋由伸監督(41)は、しきりに若手の台頭を促しているが‥‥。
「ベテラン頼みのツケが回り、とても一年中ローテやスタメンを張れそうな若手はいません。その苦しい台所事情が外国人にも見抜かれているから、『結局は俺らの力が必要なんだろ』と増長させているんです」(前出・スポーツ紙デスク)
今季のチームスローガンは「一新」だったが、それができなかったのだから、来季も問題児にナメられっぱなしとなりそうだ。