芸能

闇に消えた「放送禁止映像」を大追跡!(3)<せんだみつお・こちら葛飾区亀有公園前派出所>シリーズ化予定だった実写第1号が頓挫したのは?

20161124j

 実に40年にわたる長期連載だった「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の終了は、国民的なニュースとなった。そんな名作に、原作者を激怒させた実写版があるのをご存じだろうか?

──ラサール石井でも香取慎吾でもなく、せんだみつお(69)こそ「初代の両津勘吉」でした。

せんだ 東映の「トラック野郎」と同時で、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」も77年12月24日の公開だから、栄光の正月映画ですよ。

──大きな期待がかけられていたんですね。

せんだ 岡田茂社長(当時)に「せんだ君、これ、寅さんに負けない両さんで頼むよ」と言われました。ということは「男はつらいよ」と同じく、シリーズ化の期待がかけられていたんですよ。

──ところが、この東映版はたった1作のみ。しかもソフト化もされないという黒歴史扱いです。

せんだ うーん‥‥、今、思い返せば、僕は77年というと時代の寵児だったんですよ。それで原作の秋本治さん、当時は「山止たつひこ」と名乗ってらっしゃいましたが、秋本さんはまだデビューされたばかりでしょ?

──確かに連載開始から1年後の映画化ですね。

せんだ 制作発表で顔を合わせて、会見も隣の席だったんですけど、僕は生意気だったから「よろしくお願いします」とも言わなかった。それは僕の番組の構成作家から羽ばたいた秋元康さんに対してもそうだけど、「タレントのおかげで食えてんだろ?」みたいなおごりが態度に出ていた。あの映画から40年近くたったけど、作者の秋本さんに非礼があったならばおわびしたいですね。

──映画の内容についても、秋本氏は激怒したとの話も伝わっています。原作を無視して「ナハナハ」のオンパレードだったとか。

せんだ どんな内容だったかほとんど覚えていませんが(笑)、確かに原作だけではストックがなかったんでしょうね。オリジナルにはない「オカマのホームレス」として田中邦衛さんが出ていたり、ドタバタした内容だったかもしれません。あっ、それに当時、大人気だった「Gメン’75」(TBS系)のメンバーが、丹波哲郎さんを筆頭に総出演しているんですよ。

──それは、どういった必然性で?

せんだ いや、監督の山口和彦さんが「Gメン」も撮っていて、スタジオも同じだったから無理やり出させたという(笑)。

──そうした東映ならではのアバウトさが、原作者の逆鱗に触れたのかもしれませんね。さて、連載終了した「こち亀」に対しては、どんな思いですか?

せんだ 終わると発表された時に、僕にも取材が殺到するかなと思ったら、あまりにもなくて拍子抜けしました(笑)。実写第1号になったのは今でも僕の誇りですし、秋本治さんには何十年もお疲れさまでした、ゆっくり休んでくださいとお伝えしたいですね。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
なんだこりゃ!岡田将生の電撃結婚を「完全スルー」した「めざましテレビ」の担当は元カノ鈴木唯アナ
2
東京ドームで観客半分の「プレミア12」にサッカーファンが「シラケる」挑発バトル
3
大谷翔平「MVP受賞映像」で「真美子夫人の妊娠説」が噴出したワケ
4
「反大谷翔平」の上原浩治に「直球質問」をぶつけたら返ってきた「絵文字」が…
5
大谷翔平「3度目のメジャーMVP」でもかなわない「凱旋帰国」の高すぎるハードルと「出禁」問題