芸能

天才テリー伊藤対談「大村崑」(1)自伝を書いたのは妻の勧めがあって

20161124n

●ゲスト:大村崑(おおむら・こん) 1931年、兵庫県生まれ。高校卒業後、神戸のキャバレーでボーイをしたあと、53年、大久保怜に師事、司会者としての修業を始める。57年、大阪・梅田の映画館「北野劇場」専属コメディアンとして舞台に立つ。58年、茶川一郎、佐々十郎とともに「やりくりアパート」の学生役で人気に。59年、「番頭はんと丁稚どん」でさらに知名度を上げる。同年、「とんま天狗」の主役を務め、人気を決定づける。「とんま天狗」が大塚製薬の一社提供だったため「オロナイン軟膏」などのCMに出演。65年から「オロナミンC」のCMがスタート。昭和40年代には街中に同商品を手にする看板が設置された。70年、「細うで繁盛記」に出演。現在も「赤い霊柩車シリーズ」などでコミカルな演技を見せている。近著に、自身の半生をつづった「崑ちゃん ボクの昭和青春譜」(文藝春秋)がある。

「やりくりアパート」「とんま天狗」などのコメディドラマやCMで、まさに国民的人気を博したコメディアン・大村崑。このたび、自身の人生と交遊録をまとめた書籍を上梓したことも大きな話題に。85歳を迎えて現在も元気ハツラツ、天才テリーはそのバイタリティに脱帽!

テリー 初めまして。今日は「崑ちゃん」ってお呼びしてもいいですか?

大村 どうぞどうぞ。

テリー お会いできるのを、すごく楽しみにしていたんですよ! 僕らの世代にとって崑ちゃんは、長嶋(茂雄)さんとか石原裕次郎さんと同じぐらい特別な人ですから。

大村 それはうれしいなァ。特に60過ぎの人は、そう言ってくれる人が多いんですよ。前に旅先で大ケガして、血だらけになって病院に担ぎ込まれたことがあるんです。そしたら、60過ぎの外科の先生がやっぱり僕のファンで、大喜びして興奮しちゃって、婦長さんに「先生、ちゃんとお仕事してください!」って怒られていましたね(笑)。

テリー ハハハ、うれしくてしかたなかったんだ。

大村 そのあともその病院に行く時には、いつもカルテがいちばん上に置いてあって、結局、一度も待つことがなかったです。

テリー そりゃあ、憧れの人は待たせられませんよ。今は、片平なぎささん主演のテレビドラマ「赤い霊柩車シリーズ」も大人気じゃないですか。僕も欠かさず観させてもらってます。

大村 ああ、最近はあのドラマのおかげで、小学生からも「(役名の)秋山さん」って呼ばれることもありますね。「何で知ってるの?」って聞いたら「お母ちゃんと観てる」と。せっかくだから「よし、サインしてあげよう」と言うたら「いらん」(苦笑)。

テリー アハハハハ! そのやり取りが、すでにコントですよ。

大村 まァ、そんなことでも、こんな年になって子供から声かけてもらえるのは、ありがたいです。ずっとお笑いの仕事をさせていただいたおかげですね。

テリー これまでの半生を振り返った自叙伝「崑ちゃん」を読ませてもらいましたけど、これ、おもしろすぎますよ。載ってる一つ一つのエピソードが、本当にお宝みたいな内容で。

大村 うれしいね。あの本は、妻に書くことを勧められたのがきっかけだったんです。妻はもともと、兵庫県の六甲辺りに住んでたお嬢さんで、ふだんは自分からあまりものを言わない人だったんですよ。だから僕は喜劇役者のメンツにかけて、彼女に毎日いろんなエピソードを話して「目じりにシワができるから、もうやめてください」って言うぐらい笑わしていたんです。

テリー それ、ステキじゃないですか。

大村 で、「そんなにおもしろい話があるなら、メモしておいて、自分で本を書かれたらどうなの?」って昔から言われていたのを、やっと重い腰を上げたという感じです。そんな妻も、今じゃ僕以上にしゃべるようになって、逆に僕が聞き役になってますけどね(笑)。

テリー いや、これは奥さんに感謝しなくちゃ。この内容だと、まだまだすごい話が残っているんじゃないですか?

大村 カットした話、たくさんあるからね。「売れたらパート2を」って、出版社も言ってくれているから、この対談で大いに盛り上げてもらわないと(笑)。

テリー ハハハ、そんなプレッシャーをかけないでくださいよ(苦笑)。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」
5
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」