では、いったいどのような仕組みなのか。「当たるんです」には、当選金額の異なる「ギガ」「メガ」「ミニ」の3種類があり、いずれも後半4レースの1着車番を当てるもの。それぞれの確率は4096分の1で、その他のくじの当選確率と比較すると、かなり高確率であることがわかる。それで「毎日、必ず1人に1億円」となれば、オートファンでなくても興味をそそられるではないか。
スポーツ紙記者が話す。
「最大のポイントは、1口が高額ということです。1億円の『ギガ』にいたっては1口3万5000円ですからね。同じ1億円の年末ジャンボミニなら116枚買える。この場合の当選確率は約1万2300分の1ですから『当たるんです』のほうが宝くじより高確率なのは確かですけど‥‥」
1口3万5000円が4096口集まれば総額1億4336万円となり、1人に1億円が当たる。購入数が倍の8192口であれば、2人が当選というわけだ。
「購入方法はネット投票のみで、コンピュータがランダムに選ぶクイックピック方式。4096通りを重複しないように振り分けるので、必ず当選者が1人出ます。もし4096口に達しなければ、返金なのか、次回に持ち越しなのかは、正式発表を待たないとわかりませんね」(前出・スポーツ紙記者)
発売開始日も含め、主催者の山陽小野田市・公営競技事務所に詳細を問い合わせると、「報道にありましたように、11月9日開会の臨時市議会に関連条例改正案と特別会計補正予算案を提出したことは事実です。しかし、記事に書かれたようなことは、まだ決まっていません」と意外な回答で、JKA側も「10月20日の状況と変わっていません」とのことだった。
レース部デスクが話す。
「開催時期については正式発表を待つしかありませんが、12月14日から4日間、山陽オートで『スピード王決定戦』が行われる。元SMAPの森且行も出場予定だけに最有力日です。関係者からは『車券の選択肢が増えることは好ましいし、500円玉が143万円という発想は手軽でおもしろい』という声は聞きます。ただ、非課税の宝くじと違って2割~2割5分の税金がかかりますし、この不況下で1口3万5000円のくじがどこまで人気を集めるのかは、心配ですね」
低迷が続くオートレース界、「当たるんです」が起爆剤になればいいが‥‥。