和田アキ子(66)ら大御所を続々落選させた今年の紅白歌合戦だが、発表された出演者リストにはSMAPの名前もなかった。もちろん「落選」ではなく、「有終の美を」と打診を続けたものの、不調に終わったのだ。が、それでもNHKは「サプライズ出演」の可能性を探り、「世界に一つだけ」の窮余の策を繰り出している。
一新を図る今回の紅白の意気込みは、総合司会にも現れている。昨年まで4年連続で大役を担った有働由美子アナ(47)から、武田真一アナ(49)に差し替え。NHK関係者が明かす。
「有働アナは例年どおり抜擢される雰囲気で、本人も意欲的でした。ところが局内では『でしゃばり』『出演者でもないのに衣装が派手すぎる‥‥』との批判的な声も根強く、落選してしまいました」
その一方では、みずから名乗りを上げた大物もいる。今年11月にスタートした自身の冠番組「フルタチさん」(フジテレビ系)が伸び悩む古舘伊知郎(62)その人だ。NHK関係者が続ける。
「初回視聴率が8.2%。その後も一桁台が続き、苦戦しています。それを払拭するべく、NHKへ売り込んできた。確かに『引き』はありますが、それよりも今年の熊本地震で災害報道を担当し、全国区で人気が出た武田アナのほうが強かった。懸命な姿が評価されたようです」
とはいえ、この新人事が目玉になることはない。NHKがこだわるのは、特別枠でのSMAPのサプライズ登場なのだ。
出演者の発表会見後、報道陣の取材に応じた紅白担当の矢島良チーフプロデューサーは、
「オファーはしていましたが、現段階では出演していただけるとも、いただけないとも、お返事がありません。最後の最後までお願いしたいと思っています」
とギリギリまでSMAPと交渉を重ねると明言し、諦めない姿勢を見せている。紅白関係者によれば、
「メンバー間の亀裂が大きすぎて、もはや5人そろっての出演は絶望的。だからといって、過去の出演映像のみを編集して流すのも許可が下りず、あるいは主役なしでジャニーズの後輩にSMAPのメドレーを歌わせるのもちょっと‥‥。そこで、練りに練った最終案が浮上したんです」
その最終案でキーマンとなるのは、SMAPの代表作「世界に一つだけの花」の作詞作曲を担当した槇原敬之(47)だという。
「出演者の欄に名前はありませんが、槇原さんに紅白のスペシャルサプライズとして出てもらいたい。曲目はもちろん『世界に一つだけの花』で、そのバックスクリーンにSMAPのこれまでの軌跡を編集した思い出映像を流すというものです。すでに槇原さんサイドは非公式にOKを出していて、ジャニーズ側の決定を待つ段階に入っています」(前出・NHK関係者)
紅白には過去に「映像共演」を実現させた前例がある。03年に出場した平井堅(44)と、故・坂本九だ。
「平井がカバーした『見上げてごらん夜の星を』を披露した際、過去に紅白でそれを歌った坂本さんの映像をリンクさせ、共演しているような演出をしました。紅白は映像を駆使する手法を得意としていますからね」(テレビ誌記者)
SMAPと槇原のコラボレーションには世間の後押しも関係しているようで、
「今年の解散が騒がれるやいなや、ファンたちによる『世界に一つだけの花』の購買運動が起こり、再びチャートインするなど、バカ売れしましたからね。シナリオとしては問題ないでしょう」(前出・テレビ誌記者)
槇原は11月24日に放送された明石家さんま(61)がMCを務める、NHK「明石家紅白」に出演し、同曲を披露しているが、前出・紅白関係者はこう明かすのだ。
「これが紅白出演の“打診”を兼ねたものでした。さらに、あわよくば、メンバーの誰か1人は出したいとももくろんでいます。解散騒動でも中立的立場を取るリーダー・中居正広さん(44)だけでも、槇原さんと共演させたいと‥‥」
必死の思いは届くのか。