今から約40年前に一大ブームを巻き起こして健康食品のはしりとなり、その後消滅したあの「紅茶キノコ」が名前を「コンブチャ」に変えて再ブームになっている。ブームの元になっているのは、海外セレブやモデル業界を中心とした、その凄いダイエット効果の波及だという。
「紅茶キノコ」は家庭で菌を培養して作れる発酵食品だったため、衛生管理がきちんとできずカビや雑菌などが増えて健康障害を起こす例が現れ、ブームは消えていった(東京都立衛生研究所の調査で、紅茶キノコを構成する微生物に病原性は認められなかった)。
ところがここにきて、再び脚光を浴びている。民間療法に詳しい整体師の吉田雅史氏が言う。
「紅茶キノコというのは、紅茶に砂糖を加え、そこにキノコ状のゲルを漬け込んで発酵させたことから名付けられたもの。元々は東モンゴル、ロシア地方が発祥で、Russian tea mushroom(ロシアン・ティー・マッシュルーム)と呼ばれ、疲労回復に効果があると、古くから飲まれています」
これが今、欧米などで「KOMBUCHA(コンブチャ)」の名前で、ミランダ・カーを始めとしたハリウッドセレブたちに愛飲され、そのダイエット効果の高さが話題になっているのだ。名前の由来は割愛するが、含まれている成分は乳酸菌、酵素、ポリフェノール、ビタミン、ミネラル、アミノ酸など。これらの作用で腸の善玉菌を増やし、腸内環境を整え、細胞の老化を抑える。体内の環境が整うため細胞の代謝能力が蘇り、若い頃のように脂肪が燃焼しやすい体になるのだ。
「美容の7割は内側から、と言われるほど、美容、健康の基本は腸内環境を整えることです。肌は内臓の鏡ともいわれています。腸を整えることで代謝が活性化するので、ダイエット効果は高まるし、若返りも期待できます」(美容コンサルタント・五十嵐圭子氏)
飲み方は自由。そのまま原液でも、炭酸などで割っても、ヨーグルトやフルーツにかけても、さらには酒に入れてもいいという。自家栽培セットも市販されているが、最初は製品を購入したほうが簡単だし、安心して始められるだろう。
(谷川渓)