十分休んでいるのに疲れが取れない、過食が止まらなくて肥満になる。この原因の大きな要素が「脳疲労」だという。ではどうすれば脳の疲労は取れるのか。
「我慢するのはおやめなさい──『脳疲労』時代の健康革命」が隠れたベストセラーになっているという。
著者は九州大学の藤野武彦名誉教授で、BООCSダイエット(脳指向型肥満調整システム)を提唱している。肥満はストレスによる「脳疲労」が原因で、それを癒すことによって解消する、というものだ。藤野氏はこう言う。
「脳疲労とは、ストレス過多(情報過多)により大脳新皮質と大脳旧皮質の関係性が破綻し、正常な機能を果たせなくなった状態」
この脳疲労を取れば、ダイエットができるという。その方法というのが「1日1食、好きなだけ食べる」というもの。これには基本ルール3原則がある。
【1】たとえ健康に良いことや、良い食べものでも、嫌であれば決してしない。
【2】たとえ健康に悪いことでも好きでたまらないか、やめられないことはとりあえずそのまま続ける。
【3】健康によくて、しかも自分がとても好きなことをひとつでもよいから始める。
BООCSダイエットでは「我慢すること」は絶対禁止なのだ。先の「1日1食、好きなだけ食べる」、すなわち「1日1快食」とは、朝、昼、夜のいずれかで、好きなものを好きなだけ、心から満足する食事を取るということ。こうした食事を続けるうちに脳疲労が解消され、しだいに脂っこいものや甘いものなどが欲しくなくなっていき、さらに体重が減っていくのだという。今まで挫折続きだった身には夢のような方法ではないか。しかも成功率95%以上と聞いては、俄然やる気が出てくる。
(谷川渓)