社会

アサヒ芸能「スクープ大事件史」Vol.13(1)昭和天皇の崩御はひとつの時代の終わりを思わせた

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 80年代最後の年は昭和に終わりを告げた年でもあった。1989年、昭和天皇が崩御し、石原裕次郎、美空ひばりなどビッグスターが相次いで亡くなったのだ。

〈天皇陛下が崩御された。9月19日に吐血されて以来、懸命のご闘病が続いていたが、ついに「危篤」に陥り、帰らぬ人となられたのである。ここに心から哀悼の意を表すとともに、新天皇となられた「明仁殿下」の知られざる素顔を、新天皇に20年間仕えた元東宮侍従・浜尾実氏と皇室ジャーナリストの河原敏明氏が明かす〉

 こんな書き出しで始まる対談は89年1月19日号に掲載された。

〈浜尾 いちばん影響があった方というと、ぼくは父親である昭和天皇だと思いますよ。昭和天皇の生き方を目の当たりに見ていらっしゃって、そのご影響がいちばん大きいし、それしかないんじゃないかと思います〉

 平成天皇は開かれた皇室の実現に向け、次々と手を打った。

〈河原 新陛下はいままでのような(皇室の)あり方では、国民のコンセンサスを得られないということは十分ご承知だから、相当思い切ったいわゆる「宮廷改革」をやられると思うんです。警備のこととか、被災地へ行くというような、新しい道を踏んでいかれることを期待しています。

浜尾 わたしもそれを期待しています。宮内庁の方も、そうさせてあげてほしい〉

 平成天皇はこれまでの伝統を守りつつも、時代の流れに合わせて柔軟に対応される姿が数多く見受けられたが、今、生前退位という皇室を揺るがす提案をしている。

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