90年代に数々のミリオンヒットを飛ばした小室哲哉は、宇多田ヒカルの登場にショックを受けていた! これは1月10日放送の「マツコの知らない世界」(TBS系)にて小室自身が明かしたもの。その小室が98年に15歳でデビューした宇多田の「Automatic」から受けた衝撃について、音楽ライターが説明する。
「小室は“Automatic”(オートマティック)という言葉について『何回か歌詞を追ってもわからない。何が自動なんだろう?』と悩み、自分からは絶対に出てこない言葉ということで、『作詞の概念も変えられてしまった』と落ち込んだそうです。クリエーターとして相当なショックだったようですね」
当時の小室はそんな自分のことを「出てこないんだ‥‥。自分は‥‥」と責めていたようだ。だが英語に詳しいライターは、小室が抱いたショックは単に英語力の問題であり、勘違いにすぎないと指摘する。
「彼の英語力では“オートマティック=自動”としか理解できなかったのでしょう。しかし、この場合の意味は『確実に決まる』とか『百発百中』といったニュアンスなんです。たとえばサッカーでPKを必ず成功させる選手を指して『あいつはオートマティックだ』といった言い方をします。スポーツの世界では日本でもわりと知られている表現ですが、それを知らずに小室は一人で悩んでしまっていたようですね」
小室はプロミュージシャンになる前、洋楽を聴き漁っていたが、興味がピアノやキーボードに向かっていたため、英語の歌詞を深く理解することはなかったようだ。もし彼がもう少し洋楽の歌詞にも興味を持っていたら、宇多田の登場に面食らうこともなかったのかもしれない。
(金田麻有)