“疫病神”呼ばわりされているのは民進党の蓮舫代表(49)。二重国籍問題をはじめとして、野党転落の戦犯・野田佳彦氏(59)の幹事長登用など、党内外の求心力を低下させまくっている。
蓮舫氏の目下の不人気ぶりは、民進党の支持率を1桁台に縛りつける原動力に。1月4日には「民進党が羽ばたける一年にしたい」と決意表明したものの、むしろ風見鶏化が止まらない模様なのだ。民進党関係者が嘆く。
「地方の支持者から、『テレビで蓮舫さんはいつも怒っている』という声が多く寄せられています。その意見が耳に届いたのか、最近ではテレビの討論番組に出演すると、終始ニコニコと笑顔を見せています」
かりそめの笑顔だけでは人気回復といくはずもなく、ワラをもつかみたい蓮舫代表がすがりたいのが小池氏人気なのだ。
最大野党の凋落には目もくれず、小池氏の最大の宿敵こそ都議会自民党。だが、昨年末には3都議の会派離脱騒動が起き、青息吐息の状態が続いている。
「まだまだ離脱予備軍がいると見られています。離脱した都議らと都議会の廊下で会った小池氏は、『頑張りましょう』と声をかけていました」(都政担当記者)
都議会の定数は127人で、現在の主な会派構成は、最大会派の都議会自民党が離脱表明の3人を除いて57人、公明23人、共産17人、民進系2会派18人。そこに小池氏が擁立する“刺客”候補者たちが躍進して、他党と協力体制を敷けば、過半数を超えて都議会の主導権争いを制することになる。
都知事就任から続く小池氏の勢いに早くも圧勝ムードが漂ってきたが、思わぬ「敵」が現れた。その人物こそ安倍政権のキーマン二階俊博幹事長(77)。1月6日放送のBSフジ番組に出演した二階氏は小池新党について、こう対決姿勢を表明した。
「新党をお作りになるなら、我々は正々堂々と戦うのみだ」
その4日後に発売された日本経済新聞のインタビューでも、
〈戦いを挑んできた場合は党をあげて徹底的にやりますよ〉
と、全面戦争も辞さずの“警告”を公言したのだ。これまで自民党内で、小池氏の数少ない理解者と思われていた二階氏の怒りの火種は、約3カ月前に遡る。
「都知事選で党の方針に“造反”して小池氏を応援した7人の区議に対して、二階さんが間に入って処分見直しのため、手を差し伸べようとしました。区議たちを食事会に誘ったのに、小池氏が断らせたんです。その時の激怒は今も尾を引いていますね」(前出・自民党関係者)
それでも、世論を味方につけている小池氏も負けじと、1月10日発売「文藝春秋2月号」(文藝春秋)で、評論家の立花隆氏と対談。その記事のタイトルは、
「都議会自民党への宣戦布告」
という挑発的なものだった。