テリー 逮捕・収監の一連の騒ぎから、もうそんなにたちますか。
鈴木 仮釈放になったのが約5年前の12月6日ですね。1年間収監されて、その間テリーさんとは雑誌の連載で手紙を交換したりしましたね。
テリー やりましたねェ。あの時、宗男さんがすごかったのは、収監されている最中も毅然として、塀の中で体を鍛えたりしていたんですよね。
鈴木 ああ、やっていましたね(笑)。
テリー 僕なんか、ふだんは大きなことを言っていますけど、実際ああいう状態になった時に堂々としてられるかと言われたら、自信がないんです。あの時の宗男さんのモチベーションはどこにあったんですか?
鈴木 1つは、政治家としてやましいこと、悪いことはしていないという自信ですね。だから「負けてたまるか」という思いがあった。それと、「生きていれば、いいことがある」と自分に言い聞かせてました。考えてみれば、私が子供の頃は電気もなくて、薪ストーブでマイナス30度の冬を過ごしていたんです。食べるものも麦御飯で、おかずもなかった。それに比べれば、白い御飯におかずまで付く刑務所の暮らしのほうがずっといいんですよねェ(笑)。
テリー 前向きだなァ。同じ刑務所にいる人たちは、どんな人たちだったんですか?
鈴木 見かけや経歴も実にさまざまですけど、みんな鈴木宗男だと知ってくれていましたから、非常に礼儀正しくしてくれましたし、「先生、頑張ってください」って激励してくれる人が多かったです。それはありがたかったですね。
テリー 刑務所なのに、いい人ばかりだ(笑)。
鈴木 それにおもしろかったのは、私のいた喜連川社会復帰促進センターというところは民間刑務所なんですけど、ここで圧倒的に愛読されていたのが「アサヒ芸能」なんですよ。特に40代以上の読者がたくさんいましたよ。
テリー おおーっ、「アサ芸」の人気がそんなところでも強かったなんて、うれしい話じゃないですか(笑)。しかし、刑務所内で裸の写真とか見ても大丈夫なんですか?
鈴木 いいんです。どんな週刊誌だって、中に入っている人の希望で自分で購入できるんです。だから、佐藤優さんが「アサヒ芸能」のコラムに私のことを書いてくれたりするじゃないですか。そうすると、読んでる人がそのページを開いて指さしながら、「(鈴木さんが)出てるぞ、出てるぞ」「頑張れ、頑張れ」と励ましてくれるんです。しゃべると注意されるので、声には出さないけれど(笑)。
テリー アハハハ! やっぱり宗男さんはおもしろいなァ。さて、年が明けたばかりですけど、今年の目標などはありますか?
鈴木 4月29日にやっと公民権が戻ってくるんです。そこで、いよいよ選挙があれば、今一度男の勝負をしたいと思っています。
テリー おお! でも、北海道の地盤はお嬢さんが継いでいますよね?
鈴木 その際には、娘は自民党から出ます。私は新党大地の比例区で勝負するんです。
テリー なるほど。次の選挙となると、時期的にはいつになりそうですか?
鈴木 今年の秋から暮れあたりじゃないでしょうか。
テリー じゃあ、またバッジが変わりますね。
鈴木 今つけているのは永年表彰バッジですから、何とかこれを議員バッジに変えたいですね。
テリー それは楽しみですね。期待しています!
◆テリーからひと言
パワフルな宗男さんの話を聞いていると、すぐにでも北方領土が返ってきそうな気になるから不思議だよ。聖火が北方領土からスタートする時は、ぜひ宗男さんに聖火ランナーとして走ってもらいたいね。