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水野美紀 会議室では決まらない「踊る大捜査線」 復活ウラ事情「織田裕二の直訴で封鎖できなかった」

 人気映画シリーズ「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」(東宝)が、9月7日にいよいよ公開される。今作では、前作でレギュラーを剝奪された、水野美紀(38)が満を持して復帰出演。その舞台裏は、ストーリーさながらのドラマが繰り広げられていたというのである。

 97年にテレビシリーズが放送されてから、欠かせないキャストだったはずの水野だが、05年に公開されたスピンオフ映画「交渉人 真下正義」を最後に同シリーズに出演しなくなった。

 不自然に姿を消した10年公開の前作では、なんと“産休”という役回りで処理されていたのである。

 不可解にも見える降板劇の裏側について、芸能プロ幹部が語る。

「水野は05年に大手芸能プロから独立しました。その背景として、事務所のパワーで受けていた仕事を自身の実力だと過信していた部分があった。案の定、独立するや仕事は激減。大手プロは、スポーツ紙に自社タレントの記事が載った際、横に水野の名前を見つけると『隣に載せるな』と抗議するほど“水野潰し”を徹底していました」

 独立後の水野が苦境に立っていたのは間違いない。

 その結果、昨年公開された「恋の罪」(日活)でフルヌード濡れ場を披露するなど、“体当たり艶技”も解禁し、女優として幅は確実に広がったが、独立後の活動は自分の理想とはかけ離れていたはずだ。

 もちろん、大手プロ時代に受けた仕事である、「踊る大捜査線」シリーズから、レインボーブリッジよろしく封鎖されるのも当然の結論だった。今作に関しても、ストーリーの核となる誘拐される子供の母親という配役でありながら、電話で話す声のみの出演という屈辱的な扱いになる寸前だったという。

 ところが、救いの手が差し伸べられたのだ。

 主人公・青島刑事を演じる織田裕二(44)が、制作サイドにクレームを入れたというのである。

「織田は同作のみならず、自身が主演する作品では必ず制作初期段階から台本に目を通し、みずからセリフを削ったり、演出を変えたりします。ヒットメーカーだからなせる業で、監督やプロデューサーよりも立場が上とさえ言われている」(映画関係者)

 織田にへそを曲げられたら、作品が成り立たないというわけだ。

「今作でも織田は、出来上がった台本にすかさず目を通しました。すると水野の名前がないことに血相を変えて『ファイナルなのに、おかしいだろ!』とスタッフを一喝した。前作では何も言いませんでしたが、ストーリー上も不自然だったために、今回は黙っていられなかったようです。そして、水野の元所属事務所を説得するよう言いつけ、彼女の復帰が決まった」(前出・映画関係者)

「キャスティングは会議室で決まるんじゃない。現場で決めるんだ!」と言わんばかりの豪腕である。

 8月23日、晴れて水野は同作の完成披露試写会に出席し、復帰をアピールした。

「水野の登場は一部関係者にしか伝えられていないサプライズでした。というのも、完成披露試写会には、水野に代わって同作のレギュラーとなっていた、前事務所所属の内田有紀も出席していたから、気を遣ってこっそり登場させたといいます。そこまでして出席させたのは、ここでも織田のゴリ押しがあったからです」(前出・芸能プロ幹部)

 水野の復帰までを描いたスピンオフ作品を観たいものである。

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