ところで、節操のない補強に走る巨人フロントを「見る目ねーな」と嘲笑しているのがソフトバンクの一部フロントだという。
「FA移籍した森福允彦(30)はすでに『ワンポイントすら怪しい』という評価だったのに、巨人の編成は『ロングリリーフもできる』と厚遇したんですからね。山口も陽も調査こそしたものの戦力にはならないと判断し、ソフトバンクはまともな交渉すらしていない。巨人が名実ともに弱体化したのは、選手やコーチを正しく見抜けないフロントの責任ですよ」(球団関係者)
実際、ソフトバンクは今季も先発投手陣の不調や故障に悩まされながらも2位を堅守。これは、工藤公康監督(54)が今季より迎え入れた達川光男ヘッドコーチ(61)の存在も奏功の一因と言われている。
「工藤監督の言うことが難しすぎて、選手がなかなか理解できずに不満がたまっていた。おまけに、非常に細かいことを言いたがる性格で、巨人時代にはバッテリーを組んでいた阿部慎之助(38)がイップスになったほど。こうした工藤監督と選手の間に立って、緩衝材になっているのが達川ヘッドです」(前出・球団関係者)
ところが、この達川ヘッドが新3大遺恨の2つ目の火種になっていた。危険なカードはDeNA戦。高田繁GM(71)と相まみえたら大炎上必至だというのだ。
「DeNA創設時の11年オフ、高田GMは工藤氏へ監督就任交渉をしています。その際、工藤氏がいちばんこだわったのが達川氏のヘッドコーチ入閣でした。ところがこの提案に高田GMは『お前が決めるんじゃない。俺が決めるんだ』とまったく受け付けず却下し、『他でいくら譲歩しても達川ヘッドの入閣だけは認められない!』と交渉決裂したんです」(球界OB)
つまり高田GMは、監督就任をソデにした工藤氏よりも、ハナから達川氏に対して指導力とは別の部分で悪感情を抱いていたようなのだ。その達川ヘッドが工藤監督を支えてDeNAの前に立ちふさがる。しかも今年の同カードは、6月2日から横浜スタジアムで対戦するため、高田GMが球場入りする可能性も高く、すでに関係者は緊張感を強めているという。
「2人の関係は一方的ではなく、そもそもの原因はわからないのですが、達川ヘッドも高田GMを『あのバカ』呼ばわり。周囲に『ワシはたいがい心が広い人間じゃけ。でも、あいつだけは未来永劫許さん』と話したことまであったほどです」(球界関係者)
場外乱闘も待ったなし。