気になるのは、ともに切磋琢磨してきた兄弟子・稀勢の里がまだ独身であることだが‥‥。
「かねてから稀勢の里は『現役であるかぎりは結婚をしない』と公言しています。そして大きなケガさえなければ、少なくともあと5年は相撲を続けるつもりでいることを周囲の誰もが知っています。つまり、『俺のことは気にするな、待たなくていい』という“嫁取り指令”です。横綱に先んじて結婚することで、2人の間に溝が生じることなどありません」(田子ノ浦部屋関係者)
兄弟子の“指令”もあり、もはや2人は角界公認のカップルと言われている。秋元は昨年の秋場所で、NHK大相撲中継にゲスト出演。和服姿で観戦する模様が全国にオンエアされた。
「その後も元AKB48のメンバーらと国技館を訪れているのを幾度か目撃されています。熱心な応援ぶりから、高安とのただならぬ関係が噂されていました」(相撲担当記者)
さて、2人のゴールインに立ちふさがる壁が“師匠”の存在だ。稀勢の里と高安を育てた故・鳴戸親方(元横綱・隆の里)は現役力士の男女交際について、とりわけ厳しかったという。
「(先代の)鳴戸親方は自分の眼鏡にかなった人じゃないと許さなかった。元関脇の若の里(現・西岩親方)は反対を押し切って結婚したものだから一時、親方と疎遠になりました。また、親方に結婚を認めてもらえず、部屋の稽古が終わると、外に借りた自宅にさっさと引き揚げてしまう外国出身力士もいました」(前出・田子ノ浦部屋関係者)
そうした軋轢をじかに見聞きしていただけに、高安が慎重になるのも無理はない。現在の師匠にあたる田子ノ浦親方(元幕内・隆の鶴)が結婚したのも、引退後の13年だった。
だが、所属部屋の受け入れ態勢は万全だという。相撲関係者が明かす。
「秋元さんは部屋にも通っているようです。高安がきちんと女将さんに紹介しているはず。(田子ノ浦)親方夫妻との確執がささやかれる稀勢の里ならまだしも、高安はそこまではっきりとは態度に出さない。まして相手は芸能人ですからね。そこはきちんと筋を通していて、女将さんの覚えもめでたいそうですよ」
結婚への最後のハードルが何かと口を挟む後援会やひいき筋の存在だ。しかし、相撲ジャーナリストの中澤潔氏はこう話す。
「現在の田子ノ浦部屋に限らず、相撲界には、よくも悪くも『タニマチは金さえ出していればいい』という風潮が見受けられます。精神的な支えとなり、引退後の人生まで面倒を見るようなタニマチは少なくなりました。力士が選んだ嫁のよしあしにまで口出しすることはありませんよ」
当の高安は5月31日の大関昇進伝達式で、
「謹んでお受け致します。大関の名に恥じぬよう正々堂々精進します」
こう口上を述べて、さらに相撲に打ち込む姿勢を見せた。新大関の「綱取り」、そして「嫁取り」に、待ったをかける者はない。
「高安にとっていちばん大切なのは頂点を極めること。問題は、秋元が高田みづえのように内助の功を果たせるかどうか。そのあたりは親方夫人のサポートしだいではないでしょうか。夫人はまだ若いし、けっこうウマが合うのでは?」(前出・相撲関係者)
“美人妻”のバックアップで、田子ノ浦部屋に2人目の横綱が誕生する日も、そう遠くはなさそうだ。