コスチューム対決、バスト競演を歓迎している点では広告業界も同様だ。大手代理店関係者が話す。
「シネは韓国系企業の日本向けCMやイベントのラインナップに名前を連ねています。ボミが韓国家電メーカーの日本向けキャンペーンで成功したことが大きい。すでにライバルの家電メーカーや食品メーカーがシネ起用に前向きで、ハヌルにしても今季の賞金女王に輝けば、一気にブレイクする予感があります」
また写真集やカレンダー製作の打診も、すでに報じられているシネはもちろん、ハヌルのもとにも届いているという。
「2人の代理人サイドからLPGAに大会写真の権利についての問い合わせが来ているそうです。ただ韓国流ビジネスは製作費にシビアなだけに、時間がかかりそうですが‥‥」(LPGA関係者)
突然、巻き起こったこのフィーバーでは、特にシネに対するファンの熱狂ぶりはすさまじいが、その余波に直撃された周囲からはブーイングも聞こえてくるのだ。スポーツ紙記者が話す。
「“シネ襲来”を、永久シード権保持者の不動裕理(40)が『バカ騒ぎ』と形容すれば、若手の比嘉真美子(23)は韓流偏重の報道陣に向かってガンを飛ばしてきます。ただ、小林浩美会長は外国勢に実力も人気も圧倒されっぱなしの現状を危惧し、『(日本勢に)国内メジャーで勝てる力をつけてほしい』と話しており、おおむね協会サイドは実力者ぞろいとなった韓国勢のお色気パフォーマンスを好意的に受け止めています」
まさにモンゴル旋風が吹き荒れた大相撲界のようで、日本人横綱・稀勢の里の出現を待ちわびていた状況と酷似する女子ゴルフ界。だが、シネもハヌルも覚悟が違うという。専門誌編集者によれば、
「シネは韓国を離れたくないひとり娘でしたが、その背中を押したのは父親で、昨年のファイナルQTに挑戦させた。その父親は今はガンで療養中ですが、彼女はおくびにも出さず、パフォーマンスを続けています。ハヌルも貧しい家庭で育ち、一家の大黒柱。それでも来日当初は日本の環境に悩みました。両親を帰国させて、撤退を考えていたやさきの15年9月に東海クラシックで日本ツアー初勝利をあげたんです。今年6月にはボミも持っていないLPGAの正会員の肩書を取得しました」
ハヌルは韓国の正規の女王の肩書を持ち、シネも韓国メジャーを制しているが、ゴルフ大国の韓国は次々に若手が台頭するお国柄。2人とも将来を見据えての来日だった。
「ハヌルは宝塚の男役を彷彿させる男前ぶりで、ミスショットしてもペロッと舌を出して笑うところなんか、女優の天海祐希に似ている。街で食事中、サインを求められると一緒に食卓を囲み、おごってしまうほどの気さくな人柄です。シネは建国大学大学院に進み、スイング解析を学ぶほどの才媛。日本の環境に適応できれば、年内のツアー初勝利も期待できると思います」(前出・専門誌編集者)
グリーン上の戦いもエロス合戦も、待ち遠しいばかりだ。