9月7日発売の週刊文春にて山尾志桜里議員と倉持麟太郎弁護士の「W不貞」疑惑がスクープされた。これにより山尾氏は民進党幹事長の内定を取り消され、9月8日に、前日に提出した離党届が受理されたが、お相手の倉持氏にも相当な逆風が吹きそうな勢いだ。
その倉持氏は改憲反対派の論客として活躍。反対派の弁護士により結成された「明日の自由を守る若手弁護士の会」で活動するほか、安保法案の参考人質疑にも参加するなど積極的な発言を続けていた。15年にはSEALDsのメンバーと共著で安保法に関する本も出版している。
「今年4月には朝日新聞社が運営する論壇サイト『WEBRONZA』の筆者に就任したばかり。テレビでは『モーニングCROSS』(TOKYO MX)や『ユアタイム』(フジテレビ系)でコメンテーターを務めるなど、若手きっての論客として頭角を現していたところです。しかも政治スタンス的には相容れないはずの産経新聞でも、女性の後姿を撮影した公務員の処分を巡って弁護士としての見解を寄せていました。それほどの活躍を見せる人物だけに、今回の不貞疑惑についてはあまりにも軽率なことに驚かざるを得ません」(週刊誌記者)
そんな脇の甘さが今後の倉持氏の活動にどう影響するのか。週刊誌記者はこう続ける。
「ただちに影響が出るのはテレビ出演ですね。視聴者からの反発がありますからコメンテーター降板は確実でしょう。また新聞などのメディアを通した発言や、参考人質疑への招致についても、今後は見送られる可能性が高そうです。その一方で個人の資格で行う講演会や大学講師の仕事には影響は少ないはず。弁護士業務ですか? そちらにはほとんど影響ないでしょう」
気が早い向きからは「懲戒処分だ!」との声も飛ぶが、業務とは関係のない不貞を理由に弁護士が処分を受けた例はないという。その意味では、今後の身の振り方、やがて訪れる選挙への影響などが懸念される山尾氏に比べると、倉持氏が失うものは大きくないとは言えそうだ。