新社長就任以来、番組制作費の徹底削減という「改革」を進めるフジテレビ。外部のキャスターだったMCを自局のアナウンサーにすげ替える、高額ギャラのゲストを減らすなど目に見える形で現れている。
そんな中、ゴールデンタイムに出演タレントが、ほぼゼロという2時間のバラエティ番組が放送され、話題になっている。
テレビ誌記者が解説する。
「10月13日の19時からゴールデン2時間枠で放送された『ヘンないきもの2017 最新ランキング大発表SP』です。世界中の“ヘンないきもの”をランキング形式で紹介するバラエティーで、MCもゲストもなし。お笑い芸人の脱線トークもなければ、水増しして時間を稼ぐクイズ問題もなくて、激レア生物の生態映像と芸達者なナレーションで見せる直球勝負の番組でした。いきなりランキング43位からスタートして、1位の、日本で38年ぶりに発見された対馬のカワウソまで淡々と紹介してました。途中、100万部を突破したというベストセラー『ざんねんないきもの事典』の出版社を訪問したり、子役タレント・寺田心の上野動物園探訪記、人気沸騰中の竹島水族館の飼育員密着などハシ休めの企画でメリハリはつけていました。番組側の人物は、心くん以外は取材スタッフのみ。ユニークすぎる生物から目が離せない状態が続きました」
実はこの番組、2013年6月に、特番で放送されている。好評だったため、2014,5,6年と年1回ペースで制作されてきた。MCにバカリズムと武井壮にローラをすえ、アンガールズらお笑い芸人や前田敦子ら女性ゲストも出演する豪華番組だった。
「当初は7人のゲストが5人に減り、今回は一気にゲストもMCもなしに。どう考えても制作費削減の余波でしょう。そこまでフジは金欠なのかといよいよ心配になりますね」(スポーツ紙記者)
ヘンな生き物という素材そのもので勝負せざるを得ないということだろうが、それはそれでスッキリしており、逆にちょっと今後に期待したくなってしまう。
(塩勢知央)