乃木坂46が去る11月7~8日に初の東京ドーム公演を行い、2日間で10万人を動員。結成6年目の夢の舞台でのライブを無事成功させた。
テッパンに盛り上がる乃木坂の代表曲「制服のマネキン」を1曲目に持ってくる激アツの展開にファンのテンションは最高潮に。ライブ本編終盤には生田絵梨花のピアノ伴奏によるバラード「君の名は希望」でしっとりした空気が会場を包むなど充実の内容にファンも大満足だったようだ。8日のアンコールで、サプライズで観客席にペンライトの白い光で「乃木坂46 アリガトウ」の文字が作り出されると、メンバーは落涙。一方、ファンが最も感動したシーンは、その後の「ダブルアンコール」だろう。
「7月からの全国ツアーの本当のフィナーレとなるダブルアンコールでは、シングル曲ではないもののファン誰もが隠れた名曲と認めるシングル『きっかけ』を披露。その主役は“卒業”を発表ずみの伊藤万理華と中元日芽香で2人を囲むようにメンバーが寄り添っていき、泣きながら抱き合う姿も見られました。2人にとっては最後の大舞台だけに2人が涙していたのはもちろん、中元と仲が良かった生田や生駒里奈、秋元真夏、そして加入間もない3期生の向井葉月など多くのメンバーが別れを惜しみ涙を見せ、もらい泣きするファンが続出しました」(アイドル誌ライター)
ファンからは「本当にダブルアンコールは最高だった」「まりっかもひめたんもメンバーに愛されてるな」「この2人の活躍がなかったら、アンダーはここまで育たなかったよな」といった声が終演後もSNS上で後を絶たなかった。
「印象的だったのは目標の東京ドーム公演の完遂を実感できる本編ラストより、伊藤と中元のために用意されたといっていいダブルアンコールの場で“2人のために”泣いたメンバーのほうが多かったように感じたことですね。もちろん東京ドーム公演はグループの念願だったわけですが、生田が公演中に『ここに立てたのは今まで卒業したメンバーの力もある』とスピーチしたように、新規ファンの入り口となった深川麻衣や橋本奈々未らの存在があって乃木坂人気が爆発したわけです。今回、卒業する2人もアンダー(非選抜)の底上げに大きく貢献し、グループに与える影響も大きかったからこそ、多くのメンバーが東京ドーム達成の喜び以上に2人への涙が込み上げてきたのでしょう」(前出・アイドル誌ライター)
主要メンバーの多くが自分に自信が持てなかったり、ネガティブと紹介される乃木坂だからこそ仲間の大切さを痛感しているはず。自分1人の活躍でグループを東京ドームに引っ張ってきたという感覚のメンバーは皆無で、みんなの力を合わせてつかみ取ったという認識を共有しているのもいい意味で“乃木坂らしさ”といっていいだろう。
(石田安竹)