今年の世相を表す流行語に選ばれたのはアウフヘーベン、インスタ映え‥‥とオジサンにはどうもピンとこない。編集部が忖度せずに選抜したのは、熟年芸能夫婦の罵詈雑言、イケメン俳優のあの事件、女性議員のホテル密会などなど。「本家」が黙殺した今年の裏トレンド「大賞」は誰の手に!?
タレントの徳光正行氏が今年を振り返る。
「女性政治家の活躍が目立った年だったと言えます。女性の社会進出が確立されたという意味では喜ばしいことですが、出すぎると叩かれるのが世の常というわけで‥‥」
中でも、最も動静が注目された一人が、小池百合子都知事(65)だろう。安倍内閣の解散の気配をいち早く察知すると、即座に希望の党を立ち上げた政治手腕に世間はドギモを抜かれた。しかし、半ば身売り状態の民進党議員からは「緑のタヌキ」と揶揄され、みずからの「排除」発言で失速。選挙で惨敗し、ついには党代表も辞任に追い込まれた。
時事ネタを得意とするお笑い芸人・プチ鹿島氏が小池都知事をこう分析する。
「総理を目指す人物なら自然と小池派ができて不思議はないのに、彼女は大物政治家に取り入るのはうまいが、一緒に汗をかくような仲間がいない。そもそも自民党内で干されたので都知事になっただけ。政界渡り鳥と呼ばれた小池さんが初めて都知事の職に定住することになるだけに、今後の真価が問われます」
放送プロデューサーのデーブ・スペクター氏も追撃。
「緑のタヌキがいたなら、選挙どころか世界の仰天ニュースだよね。希望の党では何もしないで終わったから“気泡の党”に変えるべきでしょ」
小池氏に劣らぬ上げ潮ムードだった山尾志桜里衆院議員(43)も試練に見舞われた。2回生議員ながら民進党幹事長へ抜擢が内定した夜に年下弁護士とのホテル密会を激写されたのだ。かつて地球5周分のガソリン代を経費として計上し「ガソリーヌ」と揶揄された山尾氏に、不倫の代償として「パコリーヌ」というあられもないアダ名がネット上で命名された。
「幹事長じゃなく感じちゃう! 私はヤリタイと言っているみたいで正直でいいですよ。彼女がどうしてこんなにエッチになったのか考えてみたら、原因がわかりました。子役時代にミュージカル『アニー』に出演していましたが、恐らく共演していた犬のサンディの大人の部分を見てしまったのがトラウマなのでしょう。『サンディの足の間から赤い口紅が出てる』って」(デーブ氏)
審査員の妄想は膨らむ一方だ。
「私の経験則では、笑った時に歯茎が出る女性は淫乱。ですから、合コンでは持ち帰り率が高くなるというのが持論です」(徳光氏)
先の衆院選では無所属ながらみごと当選。逆境をハネ返した山尾氏こそ殊勲賞ものだ。
ニュースやワイドショーで繰り返しオンエアされた秘書への罵声、「このハゲ~!」で一躍、時の人となったのが豊田真由子元衆院議員(43)だ。総選挙では自民党公認を得られず、無所属で出馬した本人を直撃したのが、お笑い芸人のユリオカ超特Q氏だ。
「街頭演説では周囲から『あっ、ハゲの人だ』と指さされていました。握手を求められたので、ひと言『ハゲは怒ってますよ』と言ったら、さすがに絶句し『主人もそうなんです。愛情表現のつもりなんです』だって」
まさに、ち~が~う~だ~ろ~。
神戸市議との不倫疑惑が浮上した今井絵理子参院議員(34)の「一線は越えてない」発言も物議を醸した。
「はたして一線とはどこまでなのか、国会で今井議員を証人喚問するべき」
と追い打ちをかける徳光氏に、デーブ氏が新見解をぶち上げた。
「一線を越えてないということは恐らくマジックホールを使ったのでしょう。部屋にパーテーションを持ち込んで隙間から突っ込んでのプレイなら、確かに一線を越えてないのかもね」
女性政治家に押されっぱなしで男性政治家は出る幕なし。その中でも「老害」が指摘されたのが、石原慎太郎元都知事(85)の「全ての字を忘れた」発言だ。かつての歯切れいい慎太郎節ももはやこれまでか。
「選挙中にツイッターを更新していたので字が書けるじゃんと思いました。そこでは『枝野(幸男)は本物の男』と絶賛していましたが、その腹の中は息子のライバルとなる希望の党潰し。つまり小池憎しという私怨そのものでした」(鹿島氏)
忘れてならないのは麻生太郎財務相(77)の選挙後の「北朝鮮のおかげ」発言だ。
「ウソをつく政治家が多い中、国民誰もが思っている本音をしゃべる数少ない政治家だと思います。落語家なら座布団をあげたいところですが‥‥」(徳光氏)
「ナチスの手口に学べ」「踏襲(ふしゅう)」など、数々の妄言、迷言とあわせて特別功労賞を進呈だ。