ミナシアンGM、ネビン監督以下コーチングスタッフをクビにし、新たに優秀なスタッフを招くことができれば、今オフにFA権を取得する大谷をチームにつなぎとめることも可能かもしれない。しかし、友成氏は新たな不安を口にする。
「大谷が手術を決断するなら、余計に移籍するべきだと思います。と言うのも、エンゼルスはトレーナースタッフがまったく頼りにならない。18年は、大谷を含めて6人の選手がトミー・ジョン手術を受けましたが、復帰できたのは大谷と右腕投手キーナン・ミドルトン(29)だけでした」
ならばトレーナーも含めた「総退陣」を断行するしかないだろう‥‥。
このケガにより、大谷の争奪戦が、さらに混迷を極めると主張するのが先のスポーツライターだ。
「靱帯損傷が発覚する直前では、12年10億ドル(約1450億円)の超大型契約が噂されるほど、大谷の契約金はストップ高といえるほど急騰していた。しかし、手術すれば来年は投手起用がなくなり、その後もDHとしては計算できても投手としては未知数となる。破格の契約金こそなくなるが、反対に今まで高値のために手を挙げなかったチームが新たに獲得に乗り出す可能性が出てきた」
友成氏によれば、投手としての契約に関しては、登板数などでのインセンティブが基本となることが見込まれるらしい。
「投手としての大谷を欲しがっていた球団は、多少、二の足を踏むかもしれません。ですが、打撃面だけを考えても、大谷には年俸4500万ドル(約65億円)以上の価値があるのは間違いない。もちろん、エンゼルスだって大都市ロサンゼルスの『顔』に成長した大谷には残留してほしい。移籍は大前提だと思いますが、エンゼルスに1年4000万㌦程度の契約で残る可能性も出てきたと思っている」(友成氏)
エンゼルスでメジャー最強の「トラウタニ」コンビが見られるのも、あと1年が限定となるのか。
「ヒジにメスを入れるとなれば、ダルビッシュも当の大谷も完全体の投球を見せるまでに2年以上かかっている。別の治療法を試すにしても、より早く『リアル二刀流』を復活させるには、いち早い決断が必要になると思うのですが‥‥」(スポーツライター)
ユニコーン大谷が不死鳥フェニックスとして飛翔することを願うばかりだ。